らぼのEnglishラボ

会話やライティングに役に立つ英語表現を様々な角度から紹介しています。

997. ここまで大変だったね。

Scenario: 会社が不況のあおりを受けて倒産寸前だったが、なんとか借金の返済も終わり、事業が順調に進むようになった。来年度支店を出すことになり、取引先の社長に挨拶にいくと、こういって力づけてくれた。


「大変だったけれど、よく頑張ったね。」



"I know you clawed your way."



【ポイント】知っておくと会話力がアップする単語。



"claw"は「かぎ爪」のことです。発音は[ klɔ]。


 


"crawl"[krɔl ]は水泳の「クロール」ですが、「はう」という意味です。
"craw"と発音も意味も似ているので間違えやすいです。


今日のブログでは、"claw"を動詞に使って長い日本語が一瞬にして伝わる、お得な言い方、"claw your way"をご紹介します。


まずは、"claw your way"の意味です。(ロングマンの定義)
to try very hard to reach a place or position, using a lot of effort and determination
多くの苦労や決断をしてある場所や地位にたどり着くよう一生懸命努力すること


この定義から分かるように、日本語で、
「ここに来るまでいっぱい苦労して色んな決断もしなきゃいけなかっただろうに、まあよくここまで頑張ってきたわねー。」が、


You clawed your way.


です。


あとはそれに、「わかるわ」→ I know  を付けて、


"I know you clawed your way."   にしたり、



誰か他の人のサクセスストーリーを話しているなら、主語を変えて・・・


"He clawed his way."  とか。



ロングマンにはさらに色々なものを付けるパターンが載っています。


「少しずつだけど、頑張って前に進んでいる感じ」を出す場合。
   ⇩
He clawed his way forward inch by inch.
彼は苦労して少しずつ前に進んできた。



「頑張って遅れを取り戻している感じ」を出す場合。
   ⇩
Benson clawed his way back into the lead.
ベンソンは頑張って遅れを取り戻して先頭に立った。」



「人じゃないものを主語」にした場合。
   ⇩
The vine clawed its way up the wall at the end.
その蔦は壁の上まで頑張って伸びていった。



「苦労してその地位まで登り詰める」人に言う場合。
   ⇩
You have to really work and claw your way up to that position.
その地位を得るために、本当に一生懸命働いて頑張らなくちゃきけないのよ。



「どんなものなのかわかる」と伝えたい場合、"I know"の後に"what's (what is) like toを入れる。
   ⇩
I know what's like to claw your way.
ここまでくるのがどんなに大変かわかるわ。



ここでクイズです!


あなたの周りに「ここまでよく頑張ったわね。」って声をかけてあげたい人はいますか?
その人がどういう状況を克服してきたかわかるように、"claw your way"を使って何か言ってあげてね。2文にする必要があればそれでもOK。
コメント欄に書いてくだされば解説します。


明日は、「ぼくは、後でいいから。」です。"later"を使わないで表現します。
読んでね。


Englishラボのらぼでした。