1937. 八つ当たりしないで。
Scenario: 新年度になって会社の人事異動があり、若い社員がとても多くなった。自分が新人だったころと違って、今の新人はコピーの紙は補充しないし、ゴミを捨てに行くこともしない。仕事が残っていても時間がくればさっさと帰る。家でついイライラを妻にぶつけてしまう。
「私に当たらないで。」
"Don't take your anger out on me."
【ポイント1】"take something out"に"on ~"がつくと、「八つ当たりする」になる
一般的に、"take"は「取る」イメージで"out"は「外へ」というイメージで使います。「ゴミ出し」が、"take out the garbage"であるように、そのまま「ゴミを外に出す」となります。それは特に句動詞として扱われているわけではありませんが、食べ物の「持ち帰りをする」という意味では、ケンブリッジに句動詞として特にアメリカ英語で使われると次のように表記されています。
to buy food in a restaurant and eat it somewhere else:
Is that to eat in or take out?
しかし、実際は「持ち帰り」という意味では、"to go"という使い方が多く使われています。ロングマンでは、"to go"の使い方の一つとして次のように記載されています。
used for saying that you want to take food away from a restaurant and eat it somewhere else
Two chicken dinners with corn to go.
"takeout"という名詞で、日本語で「持ち帰り」、あるいは「出前」という意味になる使い方もケンブリッジに記載がありますが、ロングマンにはありません。
a meal bought at a store or restaurant and taken somewhere else to be eaten:
Let’s have Chinese takeout for dinner tonight.
句動詞として、"take out"を使って、「八つ当たりする」という意味で使う場合は、通常、
take something out on somebody ~
のように、"on"を使って、(被害のonと呼ばれることがあります)表すのが普通です。"on"を入れないと、「~を外に出す」と言った意味と誤解する場合があるからでしょう。
また、"something"に当たる、目的語は怒りやイライラなど、マイナスのイメージをもつ単語になります。
anger
frustration
irritation
などです。
take something out on somebody ~ の使い方
Don’t take your anger out on me just because you’ve had a bad day.
嫌なことがあったからって、私に八つ当たりしないでよ。
Irritated with herself, she took her annoyance out on her husband.
自分にイラついた彼女は、そのイライラを夫ににぶつけた。
【ポイント2】漠然とした"it"について
take something out on somebody ~
の"something"のところに、特に「怒り」や「イライラ」などの単語を使って、はっきり言う必要がないときは、"it"を置きます。「漠然とした"it"」のように言われることもあります。何かをはっきり指すわけではないけれど、動詞に目的語が必要(もしくは主語が必要)なときに、"it"を置くものです。
"Let it be"(あるがままに)の"it"もそうです。
"let it go"も、そうですが、使い方によっては、"it"を省略して、"leg go"にし、「(しがみつくいているものを)放す」、といったひとつの動詞として扱うことがあります。
ロングマンの例を挙げておきます。
Sometimes you just have to learn to let go.
こだわりを捨てて自由になることを学ばなければならないこともあります。
"take something out on somebody ~"を使って会話文を考えてみましょう。
できたらコメント欄で送ってね。
明日は、「じゃ、私からね。」です。
読んでね。
Englishラボのらぼでした。
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