らぼのEnglishラボ

会話やライティングに役に立つ英語表現を様々な角度から紹介しています。

1764. リハビリ難民が多いよ。

Scenario: 高齢になると、足腰に痛みを感じている人が多い。骨折して手術を受け、退院した友人はリハビリを受けていないという。入院中はリハビリがあったようだが、退院してからはなかなか通うことができないらしい。



「ここはリハビリ難民が多いよ。」




"People here don't have good access to physical therapy."




【ポイント1】「リハビリ」は、"physical therapy"が一般的。


"rehabilitation"(または、短縮して、"rehab"は、主に薬物や暴力などで問題を起こした人が受ける「更生プロセス」のことです。


日本語の「リハビリ」は、"physical therapy"が一般的です。


"physical therapy"
a treatment that uses special exercises, rubbing, heat etc to treat medical conditions and problems with muscles

特殊な運動、揉みほぐし、温熱などを用いて、筋肉の病状や問題を治療する治療法



【ポイント2】「難民」とは、何かができない人のことを言うのではない。



「難民」という言葉を使って、様々な言い方をするようになりました。検索すると次のような言葉が出てきました。
「買い物難民」、「介護難民」、「ネット難民」、「結婚難民」、「英語難民」、「リハビリ難民」、「パソコン難民」、「講師難民」など。


どうやらこれらでは、「難民」の意味のを次の2通りの意味で使っているようです。


● 「~することに不便を感じている」
●「自分の求めるものになかなか出会うことができない」


これらは、「難民」の本来の英語の"refugee"の意味と違う使い方です。


ロングマンの難民"refugee"の定義を見ます。
なお、発音は、[rèfjudʒíː](レフュジー)で、アクセントは、「ジー」の部分にあります。


"refugee"
someone who has been forced to leave their country, especially during a war, or for political or religious reasons
国を追われた人、特に戦争中に、あるいは政治的、宗教的な理由で国を離れた人


最近よく耳にするようになった日本語の「新出単語」を英語にするときは、直訳すると、誤解を招くことがあるので、正しい意味を分かりやすい表現で伝えるのがいいと思います。



【ポイント3】"have access to ~"が便利。


なかなか、自分にあった枕がみつからないという話をしていたとき、ある人が、「私も、枕難民なんです。」と言いました。そのときは、


"I'm still looking for a good pillow for my neck-pain."


のことのようにとれました。


後で、"have access to ~という表現を使えば良かったなと思いました。


have access to a car/computer etc


のように使える表現で、


意味は、


to be able to use or obtain something
何かを使うことができる、あるいは手に入れることができるということ (ケンブリッジより)


です。


使い方


Millions of people in this country have no access to basic health care.
この国では、何百万人もの人々が基本的な医療を受けることができません。


もともとは、コンピュータ用語として使われていたようですが、「たどりつく」感がでる表現です。



皆さんが実際使われていたり、聞かれたりした、日本語での「〇〇難民」という表現を英語で説明してみましょう。


明日は、「お得が2倍!」です。
読んでね。

Englishラボのらぼでした。