らぼのEnglishラボ

会話やライティングに役に立つ英語表現を様々な角度から紹介しています。

1840. 飲みに誘われたんでね。

Scenario: 彼が久しぶりに飲みに誘ってくれた。友人と新しくできたレストランで新年会をするのだそうだ。私が嬉しそうに早々と退社するのを見た同僚が、「デートかな?」と聞いたので、こう言った。


「飲みに誘ってくれてね。」




"He invited me for a drink."




【ポイント】「誘う」に使う動詞を"invite"にするか、"ask"にするか?


今日のポイントは、日本語で「誘う」を表現する場合、英語で"invite"を使うか、"ask"を使うかに焦点を当てて考えたいと思います。実際定義を確認すると、"invite"の定義に"ask"が使ってあったり、"ask"の定義に"invite"が使ってあったりして、混乱してしまいます。


"imvite"を「招待する」、"ask"を「頼む」という日本語を当ててとらえていると、実際の表現として不自然になることがあります。


"invite"が「招待する」というフォーマルな言い方で、"ask"はカジュアルな言い方であることは確かだと思うのですが、もう少しこの動詞の使い方の違いを整理してみます。


まず、"invite"も"ask"もロングマンで定義を確認して、できるだけ多くの例をロングマンばかりでなく、他の辞書からも拾ってみます。



"invite"
to ask someone to come to a party, wedding, meal etc
人をパーティー、結婚式、食事などに来てもらう


"invite"を使った例 


Who should we invite to the party?
誰をパーティーに招待すればいいかな?

She invited me to stay with her while her husband was out of town.

彼女は夫が留守の間、私に自分の家に泊るよう勧めてくれた


Why don’t you invite her for a drink at the club one evening?
いつか、彼女をクラブに飲みに誘ったらどうだ?


I’m afraid I wasn’t invited.
私、誘われなかったんだと思う。


Did they invite you to the wedding?
彼らの結婚式に招待された


She invited me to her house.
彼女は私を家に招いてくれた


I’ll invite them for the weekend.
彼らを週末に招待するよ。


Candidates who are successful in the written test will be invited for an interview.
筆記試験合格者は面接に来るように言われる


I think we should invite her over to our place for coffee.
彼女をうちに誘ってコーヒーを飲もう。




"ask"
to invite someone to your home, to go out with you etc
人を家に招待する、一緒に外出するなどをしてもらう


他動詞で使い、通常、副詞や前置詞を伴う。(ロングマンの説明)


"ask"を使った例


Let’s ask them to have dinner with us some time.
今度、夕食を一緒にどうかと誘ってみよう。


He is too scared to ask her out.
彼は怖くて彼女をデートに誘えない。


Don’t leave them standing on the doorstep – ask them in!
彼らをドアの前に立たせたままにせず、入ってもらって


We must ask our new neighbours over for a drink.
新しい隣人を飲みに誘わなければならない。


"Are you going to her party?" "No, I haven't been asked."
「彼女のパーティーに行くのか?」「いや、誘われてないから。」


He has asked us over for dinner next Friday.
彼は来週の金曜日に私たちを夕食に招待してくれた。


I've asked David to the party. (英)  toの後ろが名詞


 I've asked David to come to the party. (米) 後ろが不定詞
デヴィッドにはパーティーに来てくれるよう誘って(頼んで)ある。


In fact they've asked us to stay for the whole weekend. (米)
実は、週末はずっといてほしいと言われている(ずっといてと誘われてるんだ。)




例文を検証して、傾向として次のように思います。


● 日本語表現で、「招待する」が"invite"で、「誘う」が"ask"であるとは決められない。。


● 日本語表現での「招待する」は、"invite"でも"ask"も使えるが、"invite"が"ask"より、ややフォーマルで、丁寧な感じがする。


● "invite"を使う場合は、"ask"に比べて、招待先が結婚式などの特別なイベントである場合が多い。


● "invite"を使う場合は、その場所やイベントの内容が良いものであるのが一般的。


● "invite"には、「何かに加わる」といった"join"のニュアンスがあることが多い。


● "ask"は、文脈によるが、「頼む」ニュアンスの強い「誘う」という表現になる。


● "ask"は、"invite"より、「誘う先」のバリエーションが多い傾向がある。


● 異性に対する「デートに誘う」という表現の場合は、"ask +人+out"を使うのが一般的。。


● 前もって企画されているものや、どんなものかわかっている場合は、"invite"を使う傾向がある。


● どんなものか分からないものに「誘う」(行ってみよう)というニュアンスの場合は、"ask"がいい。


● 「一緒に行ってくれない?」と誘う、あるいは、「誘われたんだけど行ってもいい?」という場合は、「頼む」や「頼まれた」というニュアンスを出す"ask"を使うといい。


●  「パーティーに何人誘うの?」の場合は、"How many people will you invite to the party?"というように"invite"のほうがいい。「何人に来てもらうの?」というニュアンスにするなら、ask"を使う。「招待する」ニュアンスなら、"invite"で、「来てもらう」ニュアンスなら、"ask"。


● 「誘う」人数では、"invite"か"ask"かは決められない。


● "ask"の上の例文で(米)あるいは(英)とあるように、アメリカ英語とイギリス英語で、使い方にそれぞれの傾向がある。



"invite"か、"ask"を使って、日本語表現が「誘う」になるような会話文を作ってみましょう。できたらコメント欄で送ってね。


明日は、「超ありきたりじゃん。」です。
読んでね。

Englishラボのらぼでした。