らぼのEnglishラボ

会話やライティングに役に立つ英語表現を様々な角度から紹介しています。

1863. 同じこと何回も言わせるなよ。

Scenario: スマホで写真を撮ることは何とかできる。今日は写真を撮って、それをラインで送付するやりかたを息子に教えてもらった。そのときは簡単だと思ったのだが、いざ自分でやろうと思うとうまく行かない。何回か尋ねるうちに、今日はついに息子にこう言われてしまった。


「同じこと何回も言わせるなよ。」


(Pinterestより)



"Never to be repeated."



【ポイント】"be to 不定詞"を使おう。


今日のフレーズは、"It's (It is)"もしくは、"That's (That is)"を文頭に補ってみてください。


"It(That) is never to be repeated."になります。


つまり今日のフレーズは、"be to 不定詞"を使った文の、主語(It/That)と"be 動詞"(is)を省略した形です。


新聞の見出しやポスターなどでは、書かなくてもいい部分を最大限に省略するため、特に分かり切っている主語と"be動詞"はよく省略して書かれます。


映画などで、最後に"TO BE CONTINUED"と書かれているものがあります。


(この言い方は、"Back to the Future"の終わりに出てきます。)


主語は、"This story"で動詞は"is"かもしれません。日本語でも「次回に続く」だけで分かりますね。


これを"It is never to be continued."と否定形にすると、「次回には決して続かない」になります。( ´艸`)



さて、


英語の授業で"be to 不定詞"を習ったことがありますか?


多分、5つの用法として、


義務  「~するべきだ」
予定  「~する予定だ」
運命  「~する運命だ」
可能  「~することができる」
意図  「~するつもりだ」


という用法があるとテキストに書いてあったと思います。


しかし、多くの英文に触れるに従って、"be to 不定詞"は、その用法と訳し方を暗記する必要がないと分かって来ると思います。そして、「新聞の見出しなどでよく見る形だ。」と気付くでしょう。


これらは「主語+be supposed to 動詞」の"supposed"を省いた感覚かも、と考えると、「~すべきだ」とか「~する予定だ」とか、決められた日本語表現にこだわらないで、文脈に沿って意味をとらえていくだけでいいのだと気付くでしょう。


ちなみに、"be supposed to"の使い方をロングマンで見てみました。大きく3通りにまとめられています。


① used to say what someone should or should not do, especially because of rules or what someone in authority has said
特にルールや権威のある人が言ったことを理由に、誰かが何をすべきか、または何をすべきでないかを言うために使われる


使い方
(文脈や会話の相手によって、カッコのような日本語表現も可能です。)


We’re supposed to check out of the hotel by 11 o'clock.
11時までにホテルをチェックアウトすることになっているんです。(この表現だと予定、「しなくちゃいけない」にすると義務になります。)


I’m not supposed to tell anyone.
誰にも言っちゃいけないの。(この日本語表現では、義務で、「言えないの」にすると可能になります。)


What time are you supposed to be there?
何時に着く予定ですか?(この日本語表現では、予定で、「着くつもりなの?」にすると意図になります。)


一文だけ見てこの場合は「予定」で、この場合は「義務」、この場合は「意図」と決めることはできません。


⓶ used to say what was or is expected or intended to happen, especially when it did not happen
特にそれが起こらなかった場合に、起こることが期待されていた、または意図されていたことを言うために使われる


No one was supposed to know about it.
誰も知らないはずでした


The meeting was supposed to take place on Tuesday, but we’ve had to postpone it.
ミーティングは火曜日に行われる予定でしたが、延期せざるを得ませんでした。


The new laws are supposed to prevent crime.
新しい法律は犯罪を防ぐためのものです。(防ぐことを意図したものです。)



⓷ used to say that something is believed to be true by many people, although it might not be true or you might disagree
多くの人が真実だと信じていることを言うときに使わる


The castle is supposed to be haunted.
この城には幽霊が出るらしい。(呪われる運命なのさ。)


‘Dirty Harry’ is supposed to be one of Eastwood’s best films.
『ダーティハリー』はイーストウッドの最高傑作のはず。(最高傑作に間違いなかろう)


Mrs Carver is supposed to have a lot of money.
カーヴァー夫人は大金持ちになる運命なのだ。(大金持ちのはず



次のような本がありました。

ちょっと読みにくいですが、タイトルは次のように書かれています。


HIROSHIMA
A Tragedy Never to Be Repeated 


このA tragedy never to be repeated


は、不定詞の部分が形容詞用法で前の名詞を修飾している形で、


「ヒロシマ---二度と繰り返してはならない悲劇」


と読めます。


A tragedy (is) never (supposed) to be repeated.


のように文として書くこともできます。


HIROSHIMA (福音館の科学シリーズ)
HIROSHIMA (英語版)
福音館書店


"be to 不定詞"を使った会話文を考えてみましょう。
できたらコメント欄で送ってね。


明日は、「情けない話ですが・・・。」です。
読んでね。

Englishラボのらぼでした。