らぼのEnglishラボ

会話やライティングに役に立つ英語表現を様々な角度から紹介しています。

1865. 身長の条件はパスしてるから応募できるな。

Scenario: 力士の新弟子の身長は167㎝以上であることが条件だ。自分は太っていてプロの力士を目指しているけれど、身長が心配だった。でも・・・。


「身長の条件はパスしているから応募できるかな。」


(力士の新弟子検査では、現在、身長と体重は条件からはずれているそうです。)



"I'm tall enough to fill out an application."



【ポイント1】日本人が学校で習う不定詞の用法をネイティブは知らない?


日本の学校で英語を学ぶと、文法の教科書に必ずでてくるひとつが、「不定詞の三用法」です。ところがそれをあるネイティブに言うと「知らない」、「習ったことがない」という答えが返って来ました。


名詞用法 ⇒ ~すること
形容詞用法 ⇒ ~するための
副詞用法 ⇒ ~するために


と教えるのは、日本流のようです。(テキストにもよると思いますが。。。)


ネイティブの不定詞のとらえ方は、


「文の中には動詞がひとつだから、もうひとつ動きの意味をつけるときは"to"を使うだけ」


という考えをしています。ですから、主語の格の影響を受けませんし、過去のことであっても、過去形になるのは、主語の後の本動詞だけです。


× He likes to watch (×watches) American drams on TV.
× He went to the park to play (×played) baseball.   


その不定詞には、原形不定詞もあるので、それを「toがついていない不定詞」ととらえます。ですからこれも、主語の格の影響を受けません。過去であっても過去形にはりません。


He makes me laugh.  彼は私を笑わせる。
× He makes me laughs.
He made me laugh.  彼は私を笑わせた。
× He made me laughed.


「不定詞」という意味さえ分かりませんでしたが、どうやら「主語や時制によって定まるものではない」のが「不定詞」ということのようです。英語では、"infinitive"と言います。




【ポイント2】"enough"が形容詞の後ろに来る理由


"enough"は副詞で形容詞を修飾するのですが、「十分である」という意味を持っているため、「何をするのに十分か」という部分がとても大切になってきます。"very tall"の"very"なら"tall"を修飾するだけでいいのですが、"enough"の場合、「何をするのに」の近くに持ってくる必要があるのです。そして、「何をするのに」は"enough"の後ろに"to+動詞"をつけて示します。この動詞は、主語のすぐ後に置く「本動詞」ではなく、もうひとつの動きを表すための「不定詞」です。


こうした、「~するのに十分」という働きをする"enough"は副詞で、必ず前に動詞や形容詞、副詞があります。そして、「~するのに」を表す不定詞が続きます。


It’s small enough to fit in your pocket. ("enough"の前は形容詞)
Have you had enough to eat? (食事は十分でしたか? "enough"の前は動詞)
We’re not going fast enough to win the tame. (試合に優勝するにはスピードが足らない。"enough"の前は副詞)


「~するのに十分な~」のように名詞が付く場合は、"enough"は形容詞になって名詞の前に置きます。この場合不定詞は名詞を修飾することになります。


He had just enough time to catch the train.
彼には電車に乗るには十分な時間がありました。



次のように、不定詞が付かない場合もあります。


Is the water warm enough for you?
その水、十分あったかい?


 It’s just not good enough.
それじゃ物足りないな。


Are the carrots cooked enough?
ニンジンの火の通り具合は十分かな?


これらはすべて、「~するのに」が分かっている状態で言っていることです。そういうときに不定詞が省略した形で使えます。



"enough"を使った会話文を考えてみましょう。
できたらコメント欄で送ってね。


明日は、「ただじゃすまないだろうな。」です。
読んでね。

Englishラボのらぼでした。