らぼのEnglishラボ

会話やライティングに役に立つ英語表現を様々な角度から紹介しています。

1897. これが俺の勝負服。

Scenario: 今日は何としてでも、来年度の予算を執行部に承認してもらいたい。今日はいつものスーツではなく、めったに着ないブランドの勝負服を着て行くことにした。袖を通すだけで身が引き締まって来る。


「これが俺の勝負服だ。」




"This is my power suit."



【ポイント】"power suit/tie"はビジネスパーソン用。


元々言語は、それが使われている文化が違えば、訳せない言葉もあるのが当たり前です。
しかし、同じ人間の考えることなので、似たような表現はあるはずです。


英語には、"power suit"と"power tie"という言葉があって、それが日本のビジネスで使う「勝負服」に近いかもしれません。個人的なものなので、所有を表す語(my等)が付きます。


「勝負服」は、大抵高価なもので、めったに着ることがないけれど、大切なときとか、自分に気合を入れたいときに着るものという印象があります。そして、これを着ると、相手を自分のペースに引き込めるような不思議な力を与えてくれそうな気になる。結果として商談などがうまくいく。そんな服です。


気持ちの持ちようといえばそれまでですが、確かによれよれのスーツで商談してもうまく行きそうにないですね。ブランドものや高価なスーツを着ることで自信と意気込みが生まれるのでしょう。


この"power"は形容詞です。informalな使い方ですが、ロングマンには次のように説明されています。


power suit
 clothes which you wear at work to make you look important or confident
重要人物または自信を持っている人物に見えるように、職場で着用する服です。


日本語では「スーツ」といいますが、一着の場合は、"suit"(スート)です。


この定義からすると、名詞の前に置く形容詞の"power"には、「自信を持たせる」、「力を与える」といった意味を感じます。


ですが、"power ~”とすれば何にでも使えるかとは限りません。日本語でも、「勝負~」の"~"の所に入るのはそう多くはないと思います。


他人が見て、「自信がありそうな人だ」、「気合を入れて来たな」、「やる気満々なようだな」といった印象を与えなければなりません。ですから、大抵が「身に着けるもの」になるでしょう。もちろん女性にも当てはまります。


しかし、ロマンチックな男女関係のことで使う「勝負服」は全く違う目的ですね。「相手に良い印象を持たせる」、「相手を引き付ける」服という意味でしょう。


その場合は、"power"を使わずに説明的に"the best clothes which compliments me"と昨日のフレーズの"compliment"を使ってみるのもいいと思います。(私を引き立ててくれる服)といった感じになります。または、"clothes that make me look gorgeous"(私をゴージャスに見せてくれる服)などもいいと思います。



猫背の猫ちゃんもスーツを着ると、背中が伸びるんでしょうか。。。



日本語で「勝負服」が出てくるような、英文の会話文を作ってみましょう。出来たらコメント欄で送ってね。


明日は「かえってこれで良かったな。」です。
読んでね。

Englishラボのらぼでした。