2469. 子育てには口出ししないんじゃなかったっけ?
Scenario: 友人の孫は3歳になり、かわいいさかりだ。生まれた当初は、子育てについては一切口を出さないと言っていたのに、最近は息子夫婦の子供の教育に対する考え方への批判が多くなり、息子夫婦から嫌われているのだという。
「子育てには口出ししないんじゃなかったっけ?」

"I thought you were into being the hands-off grandma."
【ポイント1】"I thought ~"で伝わる、仮定法的なニュアンス
今日のフレーズでは、いくつか解説したいポイントがあります。まず、"I thought ~"のニュアンスです。
日本語では、「私は~だと思いました。」となるのですが、"I thought"から始めると、「仮定法的なニュアンス」を感じさせ、「実際には~じゃなかった。」と考えていることが伝わります。
単に、「~かなと思った」とするなら、I wondered if ~.を使うといいと思います。(語りかけのような感じになります。)
具体的には次のように違います。
I thought you were into being a hands-off grandma.
あなたは口出ししないおばあちゃんなのかと思ってたわ。
😊 過去の認識(でも今は違うようだ)で、現実とのズレを示します。仮定法的ニュアンスが強く出ます。
I wondered if you were into being a hands-off grandma.
あなたは口出ししないおばあちゃんかなって思ったの。
😊 過去に「そうかな?」と疑問に思っていたということです。 仮定法的ニュアンスは弱い(相手とのズレを示すよりも、相手の考えを探っている感じ)です。
"I thought"の時は、
「口出ししないタイプのおばあちゃんだと思ってたんだけどな」
「干渉しない主義じゃなかったっけ?」
「見守るだけって言ってたのに、今は違うの?」
という日本語表現も考えられます。
"I thought"の使い方
I thought you were happy.
あなたは幸せだと思っていた。( でも今はそうじゃないようだ。)
I thought you didn’t like sushi.
あなたは寿司が嫌いだと思っていた。(でも今食べてるね?)
I thought he was coming.
彼が来ると思っていた。(でも来てないようだ。)
I thought you didn’t like jazz.
あなたはジャズが嫌いだと思ってた(でも今聴いてる)
I thought she was married.
彼女は結婚してると思ってた(でも違った)
【ポイント2】"hands-off"は形容詞
この形容詞は、名詞の前のみで使います。
ロングマンに次のように説明されています。
a hands-off way of organizing something involves letting people do what they want and make their own decisions, without telling them what to do
何かをやっていく上での"a hands-off"のやりかたというのは、手をかけない方法でやる、つまり、人に何をすべきかを指示せず、彼らが望むことを行い、自ら決断を下すことができるようにするということである
名詞の前において使うので、
a hands-off style 放任主義
The government has a hands-off approach to the industry.
政府は産業に対して不介入の姿勢を取っている。
のように使います。
😊"hands-on"は
doing something yourself rather than just talking about it or telling other people to do it
単に話したり他人にやらせたりするのではなく、自分で何かを行うこと
という意味で、はやり通常名詞の前に置いて使います。
使い方
a chance to get some hands-on experience of the job
その仕事の実地体験をする機会
He has a very hands-on approach to management.
彼は非常に実践的な経営方針を持っている
というようになります。
【ポイント3】前置詞"into"が表す意味
「be動詞/get into ~」で、「〜に夢中」「〜に関心がある」という口語的表現です。前置詞"into"が「~に入り込む」というイメージを作っています。
She’s into yoga.
彼女はヨガにハマっている。
という意味です。
今日のフレーズで、".....you were into being the hands-off grandma."のように、"being the hands-off grandma"(口を出さないおばあちゃんであることに集中する)となります。
"being"という動名詞はここで重要な役割を果たしています。これがなければ、
「あの手を出さないおばあちゃんが大好き(にご執心)だった」となってしまいます。
"being"を入れることで「手を出さない(干渉しない)おばあちゃんでいることにこだわっていた」という状態を言うことができます。
【ポイント4】冠詞が"the"になっているニュアンス
定冠詞の"the"が付いていることで、相手の立場や信念を感じさせます。
あなたが日ごろから言っていた
いつも嫌だと思っていたはずの
絶対ならないと言っていたような
あなたの信条としての非干渉型の
といったニュアンスが伝わります。
"a"を使うと、いわゆる一般的な「口出ししないタイプのおばあちゃんの一人」といった感じになります。
今日の文脈では、それほど意識して"the"と"a"を使い分けなければいけないという文脈でもないと思います。
A: You keep telling me how to raise her kids.
B: I thought you were the hands-off grandma.
C: Or maybe just a hands-off grandma?
A: いつも彼女の育児に口出ししてるのね。
B: あなたは、干渉しないのが信条のおばあちゃんだと思ってたけど。
C: それとも、結局(みんなと同じ)干渉しないって言ってただけのおばあちゃんだったってことかな?
こうした会話になる場合は、"the"や"a"をわざと強く発音するといいと思います。冠詞の違いを際立たせることでユーモアやニュアンスの遊びとして楽しむことができます。
明日は、「 ハイテクに強い内閣であるべきだ。」です。応用がきく便利な言い方をご紹介します。
Englishラボのらぼでした。
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