らぼのEnglishラボ

会話やライティングに役に立つ英語表現を様々な角度から紹介しています。

992. 彼には手加減するな。

Scenaio : 5歳になる孫が遊びに来て、みんなでトランプしようということになり、一番簡単な「神経衰弱」を始めた。負けると可愛そうなので、手加減してやろうと思ったのが、どうやら孫はこのゲームが得意らしく、息子にこう言われた。


「手加減するなよ。」



"Don't go easy on him."



【ポイント】"easy"には形容詞の他に副詞の用法がある。


"go easy"の"easy"は、副詞。
"make it easy"の"easy"は形容詞。
"take it easy"の"easy"は副詞。


ロングマンでもマクミランでもこのように扱っています。


"easy"を副詞として扱う、ということは学校で教えません。
理由は、


● 口語表現に限られるから。
● 副詞の形容詞的用法という言い方で処理できるから。


です。

そして、"Easy come, easy go"(悪銭身につかず)ということわざでは、「ことわざの特例
だ」で済ませることになります。



また、"easily"という副詞があるので、"easy"も副詞だと教えると、かなりの混乱が生まれます。"Easy come, easy go"(悪銭身につかず)ということわざでは、「ことわざの特例だ」で済ませることになります。


"easy"が副詞だという説明に興味があれば、これから先を読んでみてください。本来副詞の"easily"との違いにも触れます。


またこの違いをそのまま生徒に考えさせるのも面白いと思います。(宿題にしてもいいし、ペアワークにしてもいいです。)


Make it easy.  
は、「それを簡単にして。」it = easy (形容詞)


"Take it easy."    「気楽に行けよ。」"easy"は"take"にかかる。(副詞)


後者は、口語で普通命令文で使います。



rest/breathe easy
は、「心配するのをやめる」という意味です。

We can rest easy now – we’ve got everything under control.
もう心配しなくていいね。全てうまくいったから。



さて、今日のフレーズに戻ります。
"go easy"は、「ほどほどにする」ということで、ロングマンには次のような説明がしてあります
go easy on
to not use too much of something

何かに多くを使いすぎないこと


Go easy on salty foods such as bacon.
ベーコンみたいなしょっぱい食べ物を使いすぎるなよ。(しょっぱいものを控えろよ。)
この意味でon~に人を持ってくると、「~に手加減する」となります。
「~に甘くする」という表現もいいですね。




ここでクイズです!
兄弟のお兄ちゃんに対して、「弟には優しくしてあげなさい。」ってママが言うときのセリフは?


"Be (      ) to your brother."


にいいと思う形容詞を入れてコメント欄で送ってね。
解説します。


明日は、「外までお送りします。」です。日本語では「玄関先まで~。」とも言うかな。
読んでね。


Englishラボのらぼでした。