らぼのEnglishラボ

会話やライティングに役に立つ英語表現を様々な角度から紹介しています。

262. もったいないことしないで。

Scenario :   ビールが余ってしまった。気がぬけているので捨てようとしたら、妻に待ったをかけられた。肉をつけておくと柔らかくおいしくなるのだそうだ。


「もったいないことしないで。」



"Don't let it go to waste."


【ポイント】「もったいない」は英語にもあります。


「もったいない」は、広辞苑には、「そのものの価値が生かされず、無駄になるのが惜しい。」と定義されています。これに対して、ロングマンの"waste"を見ると、


when something such as money or skills are not used in a way that is effective, useful, or sensible
お金やスキルのようなものが有効、有用な使い方、良識ある使い方をされていないこと


となっています。
どちらも同じように見えます。違うところは、日本語では、「もともとそのものに価値があるのに、それを認識していない」ととらえ、英語では「使い方によって価値が出てくる」ととらえているというところです。日本文化、宗教の中にある「何にでも命が宿っているのだ」という考え方が、「不要なののはないのだ」という教えとなり、「不要なもの、ゴミ」と訳すこともできる"waste"のニュアンスとぴったりしないのです。
現代の日本人が、日常的に「命が宿っている」ものとしてすべてを感じているのかというと、そうではないので、「もったいないことしないで。」を英語では、"Don't let it go to waste."と言ってもいいと思います。


Englishラボのらぼでした。