らぼのEnglishラボ

会話やライティングに役に立つ英語表現を様々な角度から紹介しています。

1949. 平和であるよう祈りましょう。

Scenario: 地球上ではいつもどこかで紛争が起こっている。私たちが当たり前のように享受している平和がなかなか手に入らない国がたくさんあるのだ。アメリカ人の友人を広島に案内した際、彼が原爆資料館の来館ノートにこのように記していた。


「平和であるよう祈りましょう。」




"Let's pray in order there to be peace."



【ポイント1】"in order to ~"の使い方


"in order to ~"は、「~するために」という意味だと習ったと思います。


"to"は不定詞で、そのままでも目的を表す用法がありますが、その他に様々な用法があるので、「目的」の用法であることをはっきりさせるために、"to"のみではなく"in order to"を使うことがあります。少し格式ばった感じはしますが、特にライティングで文頭に「~するために」と強調して表現したいときに、"In order to ~"から始めると効果的です。会話やビジネスでも使えます。


He writes a diary in order to improve his writing skills.
彼は文章力を付けるために日記を付けています。


In order to make the body flexible, you need to know how the muscles work.
体を柔軟にするためには、筋肉の働きを知る必要があります。




【ポイント2】不定詞の表す動作の主体は"for"で表す


英語で、主語の後の動詞(本動詞)の目的を表す不定詞を付けた場合、例えば、


My family decided to live in the US to study English.  は、


私の家族全員は英語の勉強のためにアメリカに住むことを決心した。


となりますが、


その不定詞の動作の主体を付けたい場合があります。そのときは、


My family decided to live in the US for our son to study English.  にすると、


彼の家族は息子が英語を勉強するためにアメリカに住むことを決めた。


となります。


つまり、"to study English"するのが、前者では、家族全員であり、後者では、息子ということです。


"for"は、あくまでも不定詞の動作の主体をあらわしているのです。それを日本語表現にするときに、「~のために」や、「~にとって」という表現を使うことが自然な場合はそれでもいいと思いますが、"for"をつける目的はあくまでも動作の主体を表すほうにあることを意識しましょう。


Sunlight is needed in order for the process of photosynthesis to take place in plants.
光合成のプロセスが植物に起こるためには太陽の光が必要です。
 ⇒植物が光合成を行うためには、太陽の光が必要です。



さて、


今日の表現ですが、


"in order for there to be peace"となっています。


つまり、"in order to"が使ってあって、不定詞の"to"の前に動作の主体を表す"for"の後に"there"があるのです。これは、


"there is peace"がもとになっているのです。


"there"は、もともと「そこに」という副詞ですが、


"there is/are ~."(~がある)の形では、"there"を主語として使えるということです。


この形は、


"There used to be ~"のように、「かつては~があった」という形でもよく使われます。



"in order to"を使って短文や会話文を作ってみましょう。
できたらコメント欄で送ってね。


明日は、「復興させる方法はある。」です。「復興させる」で思い浮かぶ動詞は何ですか?
読んでね。

Englishラボのらぼでした。