らぼのEnglishラボ

会話やライティングに役に立つ英語表現を様々な角度から紹介しています。

1820. 今年もよろしくお願いいたします。

皆様、明けましておめでとうございます。

Happy New Year!!



昨年は『Englishラボのらぼ』をお読みいただきありがとうございました。


このブログでは、英語表現だけでなく、日本語表現との違いを考えながら、言語表現のニュアンスの違いや、単語のイメージの違い、また、文法的に重要な点を抑えているブログです。


ただ通じればよいというのではなく、よりよい表現や適切な単語の使い方、またワンランク上を目指す文法を通して、会話とライティングの力を伸ばしていただけるよう工夫してまいりますので、今年もよろしくお願いいたします。


さて、今日は、「よろしくお願いいたします。」という表現を使うシチュエーションを考えてみました。


「お願いします。」という日本語表現が付いているので、「何かを相手に頼む」場合に使われる表現ですね。


日本語では、お願いの内容が相手に伝わったら、どのような場合であれ、最後に「よろしくお願いします。」を付けると丁寧にお願いしている感じが出ます。


「よろしくお願いします。」を使う状況によって、英語の表現は変わってきます。


シチュエーションで分けて考えてみます。


① 紹介されて・・・


司会者の挨拶があって、出席者が紹介されたとき、大抵、みなさん、「どうぞ、よろしくお願いいたします。」と言われます。
そのときは、


"Thank you for having me here."
"Happy to be here."


が「よろしくお願いいたします。」
にあたると思いますが、日本の場合はそれだけで次の人に移ることが多く、英語圏では、それ以上に少し軽い会話が交わされるのが一般的です。


また、特に初対面の人に対して、挨拶として「よろしくお願いします。」と言う場合は、


"Nice to meet you."


がそれにあたると思います。誰にでも使えます。




⓶ 会議や集会などで自己紹介をして・・・


自分で名前や出身地、趣味などを話した後の、「どうぞ、よろしくお願いします。」は、


"I'm excited to be here."
"Thank you all for having/inviting me here." 


で終わることが多いでしょう。


選挙などの「よろしくお願いします。」なら、


"Please vote for me!"


でしょう。( ´艸`)



⓷ 何かを始めるとき、始めてもらう時


人前で、何かを始める時、あるいは誰かに何かを始めてもらう時、


「それでは、よろしくお願いします。」


と言うことがあります。


一般的に英語表現では、


"Let's get it started!"


が使われます。


英語表現では、「それを始められる状態にさせましょう。」となっているので、誰かが何かを始める時でも、誰かに何かを始めてもらう時でも、どちらにも通じる表現になっています。




④ 何か質問をして、その回答や返事をもらう時


日本語では、「ご回答、よろしくお願いいたします。」のように使いますが、


"Please respond to the following questions."

で、その後に


"Thank you for your time."


を付けたりして丁寧さを強めます。


この場合の「よろしくお願いいたします。」は、丁寧さを付け加えることが目的ですので、英語の場合は、


・"Please"をつけたり、
・"Could/Would you"といった、「~していただければありがたいのですが」感覚にしたり、
・"If you don't mind,......"を付けたり、


といったように、なるべく一文が長くなるようにすればいいです。日本語で「よろしくお願い申し上げます。」をつけて、すこしでも長い文にすれば丁寧さが増すのと同じだと思います。



⑤ 何か個人的に頼み事をする場合


子供の面倒を見てほしい
人が来たら、「すぐ戻る」ことを伝えてほしい


など、短い時間家を留守にする場合の、ちょっとした頼み事をする場合、「よろしくお願いします」ということがあります。


まず、頼み事をするときから、丁寧な言い方をします。


急用ができたことを伝えてから、


"Will you do me a favor?”


と言います。


"I'll be back soon/in ~ minutes."
"Could/Would you ~?”


「~してほしい」ですが、"I want you to ~."はダメです。
"I’d like you to ~."は、"I want  you to"より丁寧ではありますが、頼み事のときは、やはり使わない方がいいと思います。


相手が「いいよ。」と言ってくれれば、日本語表現の「よろしくお願いします。」は、自然に、"Thank you."または、"Thank you so much."また、親しい人なら、「お返しはするから」といったニュアンスをこめて、"I owe you one."という人もいます。



⑥ 予定していたことが終わらないうちに急用が入ってしまった場合


明日の会議のための資料作りをしている最中に、母親が転んで救急車で運ばれたという連絡が入った。同僚は、仕事は自分たちがやっておくからと言ってくれたので、急いで病院に向かうといったシチュエーションで・・・


「(あと)よろしくお願いします。」という場合は、ほぼ「すみません。」といった気持ちを伝えることになります。


簡単に理由を説明して、次のように言うと、「(あと)よろしくお願いします。」の感じがでます。


"Sorry, I have to go/leave now."


状況を知った人たちは、大抵、「あとはやっとくから、早く行けよ!」"We can take care of this. Go! Now!"と言うでしょうね。


そしたら、"Thanks!"とだけ言って、走って行けば、「じゃ、よろしく!」って感じになるでしょう。



⑦ 特に詳細にお願い事があるわけではないけれど、 仲良くやっていきたいという意思表示をする場合


お世話になっている会社のみなさんへ
「今後ともどうぞよろしく」


クライアントの皆様へ
「今年もどうぞよろしく」


といった「よろしく」は、"bad"ではなく、特に"excellent"でもないけれど、「大体良い」状態でいましょうといった感じです。


しかし、何に対して「よろしく」なのか分からないので、英語にしにくいですね。


挨拶としては、"wish"といった祈りを込めた単語がよく使われます。


"I wish you ~."


の"~"のところに、一般的に"all the best"を入れると、「ご多幸をお祈りします」といったような意味になります。


相手や、社会情勢などで、"wish"を"hope"にしたり、"I look forward ~ing"などに変えてもいいと思います。




こう考えると、日本語の「よろしく(お願いします/いたします)」って便利な表現ですね!


明日は、「私の連絡先知ってるよね。」です。"number"は出てきません。読んでね。


今年もどうぞよろしくお願いいたします。
I hope you will keep in touch with my blog!"

Englishラボのらぼでした。