らぼのEnglishラボ

会話やライティングに役に立つ英語表現を様々な角度から紹介しています。

1488. 札束をちらつかせた。

Scenario: 投資ブームの中、高齢者の資産を増やす方法があると言って大金をだまし取る詐欺被害が増えているらしい。先日もニュースで被害者が、犯人の手口を話して次のように言っていた。


「札束をチラつかせていました。」



"He flashed a wad of cash."



【ポイント1】カタカナで表せる単語に気をつけよう。「フラッシュ」


"flash"と"flush"はカタカナで書くとどちらも「フラッシュ」になるでしょう。


今日のフレーズの"flash"は、/flæʃ/  で、「何かをチラッと見せる」「何かがチラッと見える」ことです。


"flash back"(フラッシュバック)は、過去のできごとが、サッと頭に浮かぶことです。
カメラなどの"flash"は、一瞬「ピカッと光る(らせる)」ことです。


使い方


Lightning flashed overhead.
頭上で稲妻がピカッと光った


Red warning lights flashed on and off.
赤い警告灯が点滅していた


He flashed his identification card.
彼は身分証明書をチラッと見せました



"flush"  /flʌʃ/ は、


(怒りや恥ずかしさで)顔を赤らめる
(トイレなど)水をザーッと流す


という意味で、


Sara felt her cheeks flush.
サラは頬が紅潮するのを感じた。


My cat can flush a toilet.
家のネコはトイレの水を流せるのよ。


のように使います。



【ポイント2】「ワード」と間違えやすい単語。


"wad"と"ward"、"word"も発音の違いが分かりにくいです。


今日のフレーズに出てくる、"wad"は、アメリカ英語では、/wɑd/  (ワド) で、「束」のことです。


"a wad of cash"で、「札束」
"wad of cotton" で、消毒などに使うものです。日本語では、「カット綿」といったりしていますね。  綿棒は、"a (cotton) swab"です。


このように、"a wad of ~"の形でよく使われます。


"walk"は、ウォーク、 "work"は、ワーク のように、[a]と[o]の発音に気をつけましょう。


"ward"は、/wɔ́rd/ で、「ウォード」。「病棟」や、「千代田区」の「区」という意味で使われます。  "word"は、/wə́ːrd/ ですが、よく出てくるので「ワード」と違和感なく発音できますね。


そのほか、
 
worm → /wərm/   虫 「ワーム」
warn /wɔ́rn/   → 警告する 
won /wʌ́n/  → "win"の過去 「ワン」("one"と同じです。)


などがありますが、アメリカ英語とイギリス英語で発音に違いがあるものもあります。このブログでは、アメリカ発音で説明しています。



日本人が似ている発音で、違う意味でとられてしまったという流れの会話を作ってみましょう。
できたらコメント欄で送ってね。


明日は、「カメラはとれる範囲いっぱいまで広げてあります。」です。
読んでね。

Englishラボのらぼでした。