らぼのEnglishラボ

会話やライティングに役に立つ英語表現を様々な角度から紹介しています。

562. イケメンで野性的な感じなの。

Scenario: 友人が、彼氏ができたと電話してきた。いよいよ結婚か・・・?と思って、「どんな人?」と聞くとこう言った。


「荒々しい感じの二枚目。」



"He is ruggedly handsome."



【ポイント】男性の見た目をどう表現するのか。



"CASTLE"というドラマが好きでよく見ています。ミステリー作家だけど、友人の市長から実際の捜査に顧問として参加して欲しいと頼まれ、美しい捜査官のベケットと組んで事件を解決に導くというミステリーコメディです。


キャッスルは姓で名前はRechardです。英語圏は、普通親しい人はファーストネームで呼ぶことが多いと思いますが、"Rechard"と呼んでいるのは母親だけで、同僚は大抵、"Castle"と言っています。(ベケットは時々"Rechard"と言っていますが。。。)



日本では「おい、佐藤!」とか、「鈴木がさア。」と言いますが、英語でも姓にMr.をつけずに、呼び捨てすることがあるようです。


そのキャッスルが店のショウウィンドウに映った自分の姿に、"I really am ruggedly handsome!"と言うのです。


この"ruggedly handsome"を日本語にしたらどういう表現になるかな?と考えました。



まず、いつものようにロングマンの定義です。形容詞で載せます。人につく形容詞だけにします。



"rugged"  [rʌ́gid] (ラギッド)
[rǽgid] (ragged)は、「ボロボロの」とか「みすぼらしい」と言う意味の別の単語です。カタカナで書くと同じになるので、間違えやすいです。
 
a man who is rugged is good-looking and has strong features which are often not perfect
外見が良く、完璧ではないことが多いが強い感じの男性


「イケメン」というのは、大抵、"good-looking"という単語で済むと思いますが、どういう人が「イケメン」なのかは、時代によってかなり違います。また、国や文化、価値観によっても違うでしょう。


「カッコいい」というのも、態度や行為を指すこともあるし、外見に使うにはかなり主観が入りやすい言葉です。


「野性的」が近いかもしれませんが、そのまま「ワイルドな人」というつもりで、"wild"を使うと大変なことになります。


人の形容詞として使うと次のようになってしまうからです。(ロングマンの定義より)


"wild"
behaving in an uncontrolled, sometimes violent way
コントロールができず、時に暴力的な態度をとること


例文は次の3つです。


She was completely wild in high school.
Donny could be wild and crazy.
There was a wild look about her (=she seemed a little crazy).



「ワイルドな人」とか「ワイルドルック」を人に使うと、"crazy"に近くなってしまいます。


日本語の「野性的」なら、男性を形容するのに、いいイメージを与えますね。
しかし、英語を使っているときは、"wild person"はやめましょう。( ´艸`)


「ハンサム」といういいかたは、日本語では、ちょっと古い感じがします。若い人たちはほとんど使わないと思います。「二枚目」というピッタリな日本語があるのですが。。。


補足になりますが・・・


"rugged"は、車や大きな器具類にも使われる形容詞で、その場合の類義語は"sturdy"(頑丈な)という意味になります。


"rugged behavior"という言い方もあって、「自信に満ちていて、ブレないのだけれど、いつも礼儀正しい感じがするというわけではない」様子を表します。日本語では、「武骨な態度 」という表現が近いかもしれません。




【ポイント2】I really am ruggedly handsome. の付加疑問文は、"aren't I?"。

実は、キャッスルは、"I really am ruggedly handsome!"と言った後、"aren't I?"と言っています。学校で習った、「付加疑問文」で、「~だよね。」といった感じで、相手に同意を求める言い方です。


文の主語が、"I"(私)で、be動詞のamが使われている場合の付加疑問文は"aren’t I?"になります。
"amn’t I?"ではありません。


発音しにくいからかもしれませんが、相手が"You are ~."と言ってくれることを先取りして"aren't”を使ったのかな、と勝手に思っています。


Englishラボのらぼでした。