らぼのEnglishラボ

会話やライティングに役に立つ英語表現を様々な角度から紹介しています。

946. ランチの時にちょっと寄るよ。

Scenario: 今年は我が家でトマトがたくさんとれたので、息子にやろうと思って電話をかけると、これから仕事でウチの近くまで行くからと、こう言った。


「お昼休みにちょっと寄るよ。」



"I'll swing by on my lunch (break)."


【ポイント1】「寄る」という表現に使われる"by"。


"by"には前置詞の他に「副詞」の用法があります。「副詞」は動詞の意味をより詳しく表現する働き(動詞を修飾する)をします。ロングマンを参照して、その働きを4つあげます。


① 「そばを通り過ぎる」ニュアンスを表す。


James walked by without looking at me.
ジェームズは私を見ないで通り過ぎた。


I was just passing by.
通り過ぎただけ。



② 「時間が過ぎる」  


The summer days slipped by.
夏の日々が(いつの間にか/あっという間に)過ぎ去った


Ten years had gone by since I had last seen her.
最後に彼女に会ってから10年が過ぎていた。



③ 「距離的に近い」ニュアンスを表す。


A crowd of people were standing by, waiting for an announcement.
人々は集まって、アナウンスを待っていた。



⓸ 「人や場所にちょっと寄る」ニュアンスを表す。


Why don’t you stop by for a drink after work?
仕事の後ちょっと飲みに寄らない?




【ポイント2】「句動詞」とは?


このブログでも頻繁に「句動詞」がでてきますが、改めて「句動詞」について少し説明しますね。


本来の意味を越えて、そのニュアンスを元にして表現したものが「句動詞」として分類されます。学校ではよく「イディオム」という言い方をしますが、文法的には、"phrasal verbs"(かたまりとなって動詞として扱うもの---句動詞)という分類になります。


今日のフレーズの「寄る」は、"swing by"でした。この言い方はアメリカ英語の口語でよく使われます。


"swing"は本来「揺れる/揺らす」という意味で、ブランコは"a swing"という名詞になります。


その"swing"に、【ポイント1】の⓸の"by"のニュアンスをつけて、「ちょっとそこまで来たので寄った」という感じをあらわしています。


「寄る」には、このほかに、


come by
stop by
drop by


がよく使われます。それぞれ基本となる動詞のニュアンスを踏まえて使ってください。



【ポイント3】"on my lunch"について。


「お昼休みに」という言い方ですが、
during my lunch (break)
in my lunch (break)


という言い方もあります。


むしろ、”on"よりも、"during"や、"in"を使った例の方が多いようですが、"on"を使ったものもあります。


I caught Stu on his lunch break.  (ロングマンの例より)
ストゥを彼の昼休みに捕まえた。


I'm on lunch break now.
私は今はお昼休憩中です。


on a business trip    出張中で
on vacation             休暇中に/休暇で
on duty                勤務中で


と同じです。


日本語にすると「~の間に」ですが、"on"を使うと、「その間に自分が何かをしている」という感じが強くなります。



明日は、「食材の良さを引き立てましょう。」です。
読んでね。


Englishラボのらぼでした。