らぼのEnglishラボ

会話やライティングに役に立つ英語表現を様々な角度から紹介しています。

1020. 嘘をつくほどバカじゃないよ。

Scenario: 最近帰宅が遅くなった夫。仕事で忙しいと言っているのだが、友人からレストランで一人の女性と食事をしている夫を見たと聞いた。夫にそのことを言うと、仕事上の接待だという。そしてこう言った。


「嘘をつくほどバカじゃないよ。」



"I should know better than to give you a lie."



【ポイント】"know better"の使い方。


日本語表現にすると基本的な意味からかなり離れた表現になるもののうちのひとつです。


"better"は"good"の比較級ですが、"well"の比較級でもあります。


"know well"→ "know better" で、「よりよく知る/分かる」ということですが、そのまま日本語の表現としては使いません。


"know better"の使い方とその表現を使ったときの日本語表現を整理しました。


① "know better"だけで使う。


「(そんなことをするよりしない)もっと分別がある」、「よくわきまえている(からそんなことはしない)」
「~より」で続く「比較する内容」が分かりきっているので、比較級のあとにつける"than"を省略している。


You know better.    
(だめだって)分かってるでしょ。/ わきまえていらっしゃる。(だからそういうことはしない。)/ (命令口調で)わきまえなさい。



② "should know better"というように、"should"を入れる。


"should"を入れると、「~すべき」や、「~はず」、「~だろう」というニュアンスをつけることができます。


特に"You"を主語にすると、相手に対してあきれたり、相手を批判したりする感じになります。


You should know better.
もっと分別を持つべきよ。
(そんなことすべきじゃないって)わかるはずでしょ。
考えたら分かることじゃないか。
だめってわかるでしょ。
バカ言ってんじゃないよ。
分かってないねー。
わきまえなさい。



③ "than + to不定詞"を続ける。


"know better"の後に"than~"をつけて、
「~すること以上の分別をもつ」→「分別をもって~しない」→「~するほどバカではない」となります。


Jane knew better than to argue with him.
ジェーンは彼と口論するほどバカではなかった


She should know better than to try to fool him.
彼女は彼をだまそうとするほどバカじゃない


You should know better than to trust such a story. 
そんな話を信じるほど君はばかではないはずだ
ちゃんと考えれば分かることなんだから、そんな話は信じるなよ。



英語で考えれば単純な内容でも、日本語にすると難しい表現のように感じますね。。。


ここで問題!


ある人が、"I should've known better...."と言っていました。どうした状況が考えられるでしょう?日本語で説明してもいいし、英語で前後を作ってもいいです。コメント欄に書いて送ってね。


明日は、「いつトイレに行きたくなるか分からないから。」と行って町内会のバス旅行を断ってしまった高齢者の方のひと言です。。。"toilet"や"bathroom"を使わなかったの。
読んでね。


Englishラボのらぼでした。