らぼのEnglishラボ

会話やライティングに役に立つ英語表現を様々な角度から紹介しています。

1067. 写真の人だれ?

Scenario: 古い写真を整理していると、一人の美しい女性が移っている写真があった。母親ではなさそうだ。祖母にしては写真がそこまで古いものではないし・・・。父親にこう言って聞いてみた。


「この写真の人だれ?」



"Who is in this photo?"



【ポイント】「be 動詞」の役目。


今日のブログにある、


a. Who is in this photo?
と、
b. Who is a woman in this photo?


はどう違うでしょう?


文法に忠実に訳すと・・・、


a.  この写真には誰がいますか?
b.  この写真の女性は誰ですか?


となりますが、
a. の日本語はやや不自然です。写真に複数の人が写っているかのように感じられます。
a も b も、英語としては正しいのですが、なぜ日本語では不自然に感じられるのでしょう。


理由は、2つあります。


① 英語では「単数、複数」を動詞で表せるから。



a. の日本語表現では、写真に写っている人が一人ではない感じがします。しかし、英語では
be 動詞“is”により、写真に写っているのは一人だと分かるのです。


b. の日本語表現は、一人の女性のことを指して言っているということが分かります。



もうひとつの理由は・・・


② 「be動詞」の働きが違うから。



a. Who is in this photo?   と、
b. Who is a woman in this photo?


という質問に対する答えを考えてみましょう。


a. Who is in this photo? →  My aunt (is).        
b. Who is a woman in this photo? → She's my aunt.    


になります。


英語で両方とも正しいは、「be動詞」には、次の2つの役割があるからです。


a.は、 日本語の「いる(ある)」に当たるもので、「主語の居場所」を示すときに使われます。


今日のフレーズの、


Who is in this photo?   My aunt (is).
の"is"は「写真の中にいる」という「主語の居場所」を示しています。


b.は、 日本語の「~です(である)」に当たるもので、「同じものを結んで」いたり、「主語の説明」する役目をします。


Who is a woman in this photo?      (She is) my aunt.  


の"is"は同じものを結んでいるだけで、居場所を示しているのではありません。


この2つの場合を短い英文で見てみます。


I am a student.          (同じものを結んでいる)
You are beautiful.       (主語の説明している)
He was in the park.      (居場所を示している)
They are home.           (居場所を示している)


"be動詞"は英語学習で、基本中の基本として入門段階で出てくるものですが、その役割を考えると実はとても奥が深いものだと思います。時には、こんなことを考えるのも面白いかな?



明日は、「ご都合つけていただいてすみません。」です。
読んでね。


Englishラボのらぼでした。