らぼのEnglishラボ

会話やライティングに役に立つ英語表現を様々な角度から紹介しています。

1080. その車、拡大して。

Scenario: 最近危険運転の車に嫌がらせをされるニュースをよく聞くので、ドライブレコーダーを付けた。先日事故現場を通りかかり、違法運転をした車が逃走したところが私のドライブレコーダーに写っていたので、警察に通報した。その映像を見た警察官が、こう言った。


「その車、拡大して。」



"Zoom in on that car."



【ポイント】前置詞に見える副詞に注意しよう。


前置詞は、「前に置かれている語」で、後ろに来るものと結びつきます。後ろに来るものは「名詞」(または名詞の役割をするもの---動名詞や名詞句・節など)です。


その前置詞を2つ重ねて使うことがあります。


behind the curtain  → カーテンの後ろに
from behind the curtain → カーテンの後ろから


under the table → テーブルの下に
from under the table → テーブルの下から


のように、"from"を付けたものがほとんどです。


今日のフレーズの、"in on"は前置詞の二重使いではありません。「中」と「上」のイメージを一緒にすることはできませんから。


前の"in"は名詞の前につく前置詞ではなく、動詞に"in"のニュアンスをつける副詞です。副詞は名詞ではなく動詞を修飾します。


つまり、"zoom in" + "on that car"


です。


「ズームインして!」+「その車の上に」といった感じです。


副詞もある前置詞の代表的なものを3つ厳選しました。(ロングマンを参照しています。)


① on


●「続いて」というニュアンスを動詞に付けます。


"Show must go on!"   「ショーは続けなければ!」(途中で終わらせちゃだめだ!)といった感じ。


● 「身に付けて」というニュアンスをつける。


Put your coat on. It’s freezing outside.
コート着なさい。外はすごく寒いわよ。


● 電気関係のものを「付ける」イメージ


He sat down at the desk and switched on the computer.
彼は机について、コンピュータのスイッチを入れた



② in


動詞に「中へ」というニュアンスを付ける。


Come in and sit down.
中に入って座って。


● 空いているところを埋めるイメージ。


Fill in your name and address on the form provided.
与えられたフォーム(の空欄)に名前と住所を入れてくささい。


※ "fill out"は、様々な必要事項を書いて書類を仕上げるイメージです。



③ by 


● 「過ぎ去る」イメージ


James walked by without even looking in my direction.
ジェームズは私の方を見もしないで通り過ぎて行った。


Ten years had gone by since I had last seen Marilyn.
マリリンに最後に会ってから10年の年月が流れた



● 「そばにいる」イメージ


A crowd of people were standing by, waiting for an announcement.
多くの人が発表を待って、待機していた。



上の3つの他に、


"along"
"around"


も副詞と前置詞の両方があります。



ここで問題です!


"along"か"around"を副詞で使って短文を作ってみましょう。できたらコメント欄に書いて送ってね。


明日は、「悪いことが重なっちゃったのね。。。」です。
読んでね。


Englishラボのらぼでした。