らぼのEnglishラボ

会話やライティングに役に立つ英語表現を様々な角度から紹介しています。

1135. 厚かましいのは承知しております。

Scenario: 息子が芸人になって、最近テレビによく出る。そのせいもあって、近所の人から息子に色々なお願いをされることがある。先日は、町内会の懇親会に出てもらえないかと頼まれた。謝礼はするということだが、仕事としての出演料は期待できない。こう言われた。


「厚かましいのは承知しております。」



"I'm not proud to ask for this."


【ポイント1】「嬉しい」という意味で使う"proud"。


"proud"という形容詞は、"be proud of ~"でよく使われていますね。「~を誇りに思う」という日本語で覚えているかもしれませんが、ロングマンの定義の一番初めにこのように説明があります。


"proud"
feeling pleased about something that you have done or something that you own, or about someone or something you are involved with or related to
自分がしたことや自分が所有しているもの、あるいは自分が関わっていたり、関係していたりする人や者に対して、嬉しいという感情を持つこと


"be proud of ~”で使う。

Her parents are very proud of her.
You should be proud of yourself.


「自慢している」でもなく、「誇りに思う」でもないじゃん、と思った方、その通りです。
ただ"pleased"という感じを表しているだけなので、もっと気軽に使えそうですね。




【ポイント2】「誇り高い」人は、頼み事ができない?


もうひとつの使い方は、基本的には、「高く評価している」というニュアンスですが、使い方によって、次の2通りあります。ロングマンの定義です。


thinking that you are more important, skilful etc than you really are – used to show disapproval
自分が実際より重要な人物だとか、優れた術をもっていると考えることで、非難を表すときに使われる
(自分を実際より大きく見せて、他人を非難する)


こちらは、
「威張っている」感じです。


 a proud man who would not admit his mistakes
自分のミスを決して認めないプライドの高い人


②having respect for yourself, so that you are embarrassed to ask for help when you are in a difficult situation
自尊心が高いので、困っているときに助けを求めることを恥ずかしく思うこと


今日のフレーズの"not proud to  ask for~"は、②の否定形です。


「困っていて頼みごとをすることを恥ずかしく思う自尊心がないのです。」


ということで、それに該当するのが、今日のフレーズの、


「厚かましいのは承知の上で、お願いいたします。」なのです。


「お願い」の内容を説明したあとで、使うといいと思います。


ビジネスシーンなどで、この一言を付け加えると、とても効果的だと思って、取り上げました。



明日は、「君が頼りなんだ。」です。困った時に助けてくれる人、といったニュアンスの言い方があります。
読んでね。


Englishラボのらぼでした。