らぼのEnglishラボ

会話やライティングに役に立つ英語表現を様々な角度から紹介しています。

1196. 全然違う。

Scenario: ジムに通っているのだが、筋トレのレッスンに一人白髪の方が参加しておられる。その人は他の若い参加者よりも重いウェイトを持ち上げ、腕立て伏せも軽く100回、
腹筋は立派な"6 packs"だ。友人に「あの人、何歳だと思う?」と聞かれ、「50台前半かな。」と答えると、こう言った。(実は76歳だった!)



「全然違う。」



"Not even close."



【ポイント1】強調で使われる"even"。


今日の"even"は、省略しても成り立つ副詞です。"close"は、「クロース」で、「近い」という意味です。


答えを考えて発表したとき、先生に、"That's close."と言われた時は、「おしい!」とか、「ちょっと違うけど、近い。」と言った意味です。


その否定形に"even"という強調がついているので、"(That's) not even close."とすると、「全く違う。」という意味になります。この場合は「~さえ」という日本語はあてはまりません。


よく使われるのは、「比較級」の前に置かれる場合と「否定語」と共に使われる場合です。(例はロングマンより)


● 比較級の前に置かれる場合


This will make our job even more difficult.
こんなことすると仕事はずっと難しくなるよ。

The news was even worse than we expected.

その知らせは思ったよりずっと悪いものだった。


The new version is even better than the old one.
新しいバージョンは古いものよりずっといいね。



● 否定語の後に置かれる場合


She did not even call us.
彼女は電話もくれなかった

They did
n’t even offer me a cup of tea.

彼らは私にお茶の一杯も出してくれなかった。




【ポイント2】"even"は副詞でも、後ろに名詞が来ることがある。


"even"という単語は、「~さえ」という副詞です。


「子供でもできます。」は?


Even children can do this.


"children"にかかっている「形容詞」のように見えますが、「~さえ」という意味では、"even"は形容詞ではありません。
「形容詞」の"even"は、「水平な」、「平らな」という意味になります。


マクミランに次のように説明があります。(⇒こちら


Even is used for emphasis mainly before a word, a phrase, or a clause beginning with ‘as’, ‘if’, or ‘though’.

"even"は強調のために主に単語、フレーズ、"as"や"if"、"though"の前に置いて用いられる。



ただ、こういう使い方の場合、「子供」を強調するのに、「子供が小さいこと」など、言わなくても分かる「子供の特質」を強調していると考えましょう。
"even small children"のように。


日本語でも、「~でさえ」という使い方をするときは、そのもののもつ何らかの「特質」を含んでいますね。"even"の後に「隠れ形容詞」でその特質を伝えていると思います。





"even"を使って短文、もしくは会話文を作ってみましょう。
肯定文でも否定文のどちらでもいいです。
できたらコメント欄で送ってね。


明日は、「憲法制定されたの何年だっけ?」です。"When"で始めないで言ってみましょう。
読んでね。


Englishラボのらぼでした。