らぼのEnglishラボ

会話やライティングに役に立つ英語表現を様々な角度から紹介しています。

1423. 始めから無理すんなよ。

Scenario: 農業をやっている両親を持つ友人は、会社を辞めて農業を始めた。始めは気が進まなかったらしいが、農業の魅力にはまり、今では一家の中心になって働いている。次々と今までになかったアイデアで新しいことに挑戦し、来月から自宅に直売所やカフェも経営することにしたという。張り切っているが、親からはこう言われているらしい。


「始めから無理すんなよ。」



"Start small."



【ポイント】自動詞+形容詞の使い方。(命令形の場合)


今日のフレーズにある"start"は自動詞です。


動詞の後には副詞の他に形容詞も来ることがあります。


命令形で、自動詞の"drive"を考えるとき、"Drive safe."なのか、"Drive safely."なのか、迷うことがありますか?


どちらも正しいのですが、"Drive safe."は、知らない運転手同士、道路で工事している人が運転手にかける言葉になる場合が多く、"Drive safely."はこれから運転しようとしている人に友人や親が言う場合が多いとなると、どういう違いを感じますか?


つまり、


副詞は直接、動詞の意味を修飾し、(⇒Drive safely.)


形容詞は、動詞を使っているときの主語の状態を表している(⇒Drive safe. 話者の状態が"safe"である状態だ)、というニュアンスです。


今日のフレーズの、


Start small.


では、"small"は形容詞ですが、日本語で表現すると、「小さく始めろ。」となり日本語では、「副詞」と解釈することができるので、日本語の辞書には、「副詞」のジャンルを作ってそれに入れている場合が多いです。


しかし、ロングマンにもマクミランにも"small"に副詞の用法はありません。


特に、命令形にすると日本語では、ほとんど副詞的な表現になりますし、実際"Drive safely."のように副詞でもいい場合があります。


英語の辞書では、話者の状態をつけ加えるなら形容詞、動詞の意味と強く関わっているなら副詞を使う、という分け方をしています。形容詞が副詞的に使われていると考えることもできます。


例を見ます。(ほとんど命令形にしました。)


Think big.    大きく考えろ。
Grow big.   大きく育て。
Stand still.  じっと立ってろ。(副詞の"still"は「まだ」という意味になります。)
He died young.    若くして亡くなった。
Sleep tight.    ぐっすりお休み。 


注:ロングマンでは、この場合の"tight"は、"tightly"と同義の副詞であるとしています。"Sleep tight."(ぐっすりお休み。)は慣用的な扱いになっています 。


ブルース・ウィリス主演の"Die Hard"は、「ダイハード」でそのままでしたね。日本語にしにくかったのね。。。(^_^)





命令形で、"動詞 + 形容詞"の形を使った会話文を考えてみましょう。(ブログの中の例を使っても構いません。)
できたらコメント欄で送ってね。


明日は、「いつもお兄ちゃんと間違えちゃう。」です。
読んでね。

Englishラボのらぼでした。