らぼのEnglishラボ

会話やライティングに役に立つ英語表現を様々な角度から紹介しています。

1513. 出るところに出てケリつけようぜ。

Scenario: 店を出て歩いていたら、後ろの方で言い争う声が聞こえたので振返ると、2人の男性が今にも殴りかかるかのような勢いでにらみ合っていた。そしてこういう声が聞こえた。


「出るところに出てケリつけようぜ。」


(画像はYou Tubeより)


"End this where it counts."



【ポイント1】「出るところに出る」ってどこに「出る」のか?


日本語でも、何となく分かっているようで実は分かっていなかったという表現に出会うことがあります。
「出るところに出る」とは、どこに出ることなのかを調べました。


「裁判所や、警察署、役所」など、「争いに決着をつけるために、法廷などしかるべき所へ訴えて出る」(imidasより)ということのようです。


英語で表現するときに、


You should go to the police.  警察に行くべきよ。
See you at the court. 裁判所で会いましょう。


と言ったりしますが、市役所(the city hall)を使うのは、大抵書類上の手続きなどなので、あまり、「ケリをつける」ところではないように思います。結婚届を出しに行こうとか、簡易な結婚式をしよう、という意味で"Let's go to the city hall."ということはあるでしょうが、「ケリをつける」ということとはあまり関係がないですね。。。(^_^)


また、相手と争っている時に、


I need a lawyer.    弁護士と話したい。
Talk to my lawyer.   弁護士に話してくれ。


という場合はありますが、それは大抵「問題が複雑」であるとか、「自分に不利になりそう」な場合のセリフです。


今日の会話の流れのように、争いが起こっているが、当然こちらが正しいと判断されると期待できる場合には、「出るところに出る」は、"where it counts"が使えるかもしれません。


"count"には、様々な意味がありますが、自動詞で次のような意味があります。(ロングマンより)


"count"
to be allowed or accepted, or to allow or accept something, according to a standard, set of ideas, or set of rules

基準、一連の考え方、規則に従って、何かを許可したり受け入れたりすること、または何かが何かが許可されたり受け入れられたりすること


"where it counts"の"it"は、その場の状況や、争点になっている話の内容などです。


"where"は関係副詞で、the place where ~ 「~である場所」の先行詞"the place"が省略された形です。



また、"count on ~"という言い方がよく使われます。


"Count on me."というと、「私に頼って。(→私を信用して。)」
ということで、次のように人ばかりでなく、ものにも使えます。(ロングマンを参照しています。)


count on/upon somebody/something
to depend on someone or something, especially in a difficult situation
特に難しい状況において、誰かあるいは何かを頼ること


We’re all counting on winning this contract.
私たち全員が、この契約を取れば何とかなると思っていた。


使い方
First impressions really do count.
第一印象って本当に重要なのよ。


のように使います。




【ポイント2】「ケリをつける」は、"end"で済む。



"end ~"は、「~を終わりにする」ということです。


一般に「~を終わりにする」といういいかたは、"end"を使う以外に次のように色々な表現が考えられます。


① "Let's get it settled/done."


「一件落着」という場合に使えます。



② "Let's finish (this work)."


今までやっていた仕事などを終わらせる感じです。


③ "Let's get it over (with)."


やらなければならない面倒なことをやっちゃおう、といった感じです。



④ "End this."


"end"は動詞で使う場合、自動詞として使うことが多いですが、他動詞で使うと、"stop"のニュアンスが出ます。(ロングマンより)


 ● to make something stop happening
起こっていることをストップさせること


また、試合などの勝ち負けがはっきりするといったニュアンスが出ます。


● to reach the final point in a period of time in a particular condition
ある状況下である時間が経ち、
最終的な得点に達すること


以上のことから、
「出るところにでてケリつけようぜ。」
の英語表現が、
"End this where it counts."


となりました。( ´艸`)


「ケリをつける」という日本語表現になるシチュエーションを考えて、英語で会話文を作ってみましょう。
できたらコメント欄で送ってね。


明日は、「クビがかかってるんだ。」です。
読んでね。

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