1568. どう考えてもおかしいでしょ。
Scenario: 殺傷事件や詐欺事件のニュースは連日のように聞くし、スーパーでは会計を済ませる度に間違いじゃないかという金額が出る。先日は10代の女の子が繁華街でその日暮らしをしている報道をテレビで見た。一方で高級レストランやホテルを紹介する番組は増え、駐車場には高級車が並んでいる。子供食堂に集ってくる子供たちに食事を提供しながら、友人がこう言った。
「どう考えてもおかしいでしょ。」
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"That can't be right."
【ポイント】「おかしい」という日本語表現を英語にする場合。
「おかしい」という日本語を考えてみると、とても複雑であることが分かります。
weblio の説明では大きく2種類に分けて次のようになっています。(こちら)
1 (「可笑しい」と当てても書く)普通とは違うところがあって笑いたくなるさま。
2 普通とようすが違うのに気づいて疑わしく思うさま。
今日のフレーズの「おかしい」は、2の意味です。
英語でこの意味に当たる単語を思いつくまま列挙してみました。この中の単語で今日のフレーズの"can't be right"の代わりに使えるものはどれで、使えないものはどれでしょう?
とりあえず、単語の説明をマクミランの定義を参照してまとめてみます。
① strange
unusual or unexpected, especially in a way that surprises or worries you
普通でない、予期せぬことに使われる。特に驚きや心配を与えるような場合。
② weird
strange and unusual, sometimes in a way that upsets you
奇妙で異常なものであり、時には人を動揺させるようなものに使われる
③ abnormal
not usual or typical, especially in a way that is worrying or that shows there may be something wrong or harmful
通常または典型的なものではない、特に心配になるような、あるいは何か問題がある、あるいは有害である可能性を示すような感じがある場合に使われる
④ odd
unusual or unexpected in a way that attracts your interest or attention
興味や関心を引くような珍しい、または予期しないものに使われる
⑤ nonsense
(名詞)
ideas, behaviour, or statements that are not true or sensible
真実でない、または良識のない考えや行動、声明のこと
⑥ crazy
not at all sensible or practical
全く良識がない、あるいは実際的でない
⑦ wrong
if there is something wrong, there is a problem
何かが"wrong"であるとは、問題があるということである
⑧ mysterious
not explained or understood
説明されていない、あるいは理解されていない
⑨ suspicious
feeling that you do not trust someone or something
だれか、あるいは何かを信用できないと感じること
⑩ curious
unusual and interesting
普通ではなく興味深いものに使う
⑪ peculiar
strange, often in an unpleasant way
不思議で、しばしば不快な思いをする場合に使う
⑫ bizarre
strange and difficult to explain
不思議で説明が困難である場合に使う
⑬ not understandable
understandable
⇩
normal and reasonable in a particular situation
特定の状況において、普通であり、合理的である
⑭ not sensible
sensible
⇩
reasonable and practical
道理にかなっていて、実際的である
⑮ not right
right
⇩
in the way that you would normally hope something to be
通常何かがそうあるであろうと望んでいる状態である場合に使う
※"for"をつけて、"~be not right for me."というと、「~は、私にはふさわしくない。」という意味になります。
これだけ「おかしい」という表現に当てはまる英語があるのですから、用いる英語を選ぶ場合は、状況や文脈が分からないと無理ですね。
今日のフレーズにある、"not right"の"right"は、必ずしも"wrong"の反対とは言えないニュアンスがあります。
時には、1語の形容詞を探そうとしないで、否定の"not"を使って表現したほうが、文脈に合う場合があります。
また、助動詞の助けを借りて、"can't"→「~であるはずがない」といったニュアンスを出す工夫もするといいと思います。
追加ですが、「どう考えても」は、"can't"を使うことで十分現われていると思いますが、
no matter what I/you think
などを付け加えてもいいと思います。
"can't be right"を使った会話文を考えてみましょう。
できたらコメント欄で送ってね。
明日は、「俺が皆をゴタゴタに巻き込んだんだ。」です。
読んでね。
Englishラボのらぼでした。
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