らぼのEnglishラボ

会話やライティングに役に立つ英語表現を様々な角度から紹介しています。

1569. 俺が皆をゴタゴタに巻き込んだんだ。

Scenario: 最近はマスクの着用を呼びかけなくなった。振返れば2年前、忘年会から帰ってきた後、陽性反応が出て入院、家族全員が隔離され、2週間外出することができなかった。結局私は軽症、私以外の家族に症状が出ることはなかったが、随分迷惑を掛けてしまった。


「私が皆をゴタゴタに巻き込んだ張本人だな。」



"I'm the one who got us into this mess."



【ポイント1】関係代名詞の前にある"the one"とは?



関係代名詞の前にある名詞は「先行詞」と呼ばれるものです。


関係代名詞の使い方には2種類あって、


① 後ろから前の先行詞を修飾して、その名詞を「たくさんあるものの内のひとつ(あるいは複数)のものに特徴を持たせるように限定する」使い方→制限用法


He has two sons who graduated from Tokyo university.
彼には東京大学を卒業した息子が2人いる。
(息子が3人いるかもしれないが、2人が東京大学を卒業した。→2人の息子を限定して修飾している。)



② 先行詞がすでに限定されている名詞(固有名詞など)で、その名詞に説明や追加の情報を付け加える使い方→非制限用法 (関係代名詞の前にカンマを付ける)


He has two sons, who graduated from Tokyo university.
彼には息子が2人いて、その息子たちは東京大学を卒業した。
(彼には始めから息子が2人いると分かっていて、その息子について説明を付け加えている。)


会話の場合、カンマの有無がわからないので、関係代名詞を使わないで、"and"などの接続詞を使って、2つの文にしたほうが誤解がなくていいのですが、ライティングの場合は、関係代名詞を使った方が全体の文章のレベルが上がる感じがします。


今日のフレーズの"the one"の"one"は、人やものの代名詞です。複数のときには"ones"になります。


関係代名詞の"who got us into this mess"が先行詞を限定しているため、"the one"は「張本人」という日本語の表現ができます。


the one(s)が「もの」を表す場合には、関係代名詞は"which"より"that"が好まれます。"that"を使うと、「それ」という物に対する限定のニュアンスが強まるためかもしれません。反対に「人」の場合は、"who"が好まれます。「もの」ではないよ、という感じで使っているように思います。


ロングマンでは、


the one(s) who/that
the person or people who


という説明が記載されています。


使い方


I was the one who had been attacked, not Richard.
私が攻撃された本人で、リチャードではありません。


The only ones who will benefit are the shareholders.
得をする人たちって株主だけよね。




【ポイント2】「みんな」の日本語表現をどうするか。



日本語では、何気なく使っている「みんな」ですが、英語で表現するときにどういう表現にするか迷うことがあります。


日本語の「みんな」はどういう風に使われているでしょう?


日本語実用表現辞典では、


「皆」の意。複数名いる中でその全員を指す語。


と説明されています。


これを英語にするときは、次のことに注意が必要です。


● 自分が含まれていれば、"we/our/us"
● 自分が含まれていなければ、"you/your/you"


● 一人一人を意識していれば、"everyone"
● 塊としてとらえていれば、"all of them/us/you"


● 呼びかけで使う場合、相手によって様々な言い方になる。


"(You,) guys!"  (カジュアルな感じ)
"Kids!"
"Class!"
"Everyone!"
"Ladies and gentlemen!"


など。  


今日のフレーズでは、"us"がいいですね。




日本語実用表現辞典の中に、日本語の「みんな」の使い方が載っていました。(こちら


いくつか選んでみましたので、次の日本語を英語にしてみましょう。できたらコメント欄で送ってね。(複数通りの状況が考えられるものは、自由に判断してください。)


1, 友情が大切であることはみんなが知っている。
2. この本をみんなに回します。
3. 「市長と結婚するつもりだ」と言って,彼女はみんなを驚かせた。
4. クラスのみんなが協力してそのウサギを育てた。
5. みんな彼女を賞賛しているが,彼女はいばったところをみせない。


Englishラボのらぼでした。