らぼのEnglishラボ

会話やライティングに役に立つ英語表現を様々な角度から紹介しています。

1550. バラバラ食べこぼしてるよ。

Scenario: タルトは嫌いではないのだが、食べにくい。どうしてもビスケットのような生地の部分がバラバラになるのだ。実際どのようにして食べるものなのだろう?フォークだけだと刺しただけでバラバラと崩れることもあり、ナイフで食べるほどのものでもなく、手で口に運ぶのも作法としてよくないと思うのだが・・・。今日も妻にこう言ってしかられた。


「バラバラこぼれてるわよ。」



"You're getting crumbs all over the table."



【ポイント】「こぼす」とは?


「~をこぼす」という日本語の目的語は何を想像しますか?


多くの人は、「飲み物」を想像するのではないでしょうか。
「こぼさないで持って行ってね。」という場合、何を運ぶのでしょう?


この「こぼす」は英語の動詞で"spill"が使われます。


「覆水盆に返らず」ということわざは、英語では、"Don't cry over spilt milk." (こぼれたミルクを嘆くな。→.やってしまったことは元に戻らない)と表現されています。


"spilt"は、"spill"の過去分詞形ですが、アメリカ英語では、"spilled"と書かれることもあります。


ロングマンでは、"spill"は「液体」が「入っているもの」から意図的ではなくあふれ出るさまを表現する時に使われるとされていますが、「人」や「液体以外のもの」でも使うことができ、ただしそのときには、どこからあふれ出るのかを示す副詞句が付くと説明されています。(こちら



He slipped and the wine spilled all over the carpet.
彼は足を滑らせ、ワインがカーペットの上にこぼれた。


Crowds from the theatre were spilling onto the street.
劇場からの群衆は通りにあふれ出した。



今日のフレーズのように、食べ物のカスなどがバラバラこぼれていて、見苦しい状態になっている場合、動詞の"spill"にこだわらず、"crumbs"という名詞を使うといいと思います。


"crumb"の"b"は発音せず、[krʌm] (クラム)と発音します。


「クラムチャウダー」の「クラム」は、"clam"で「貝」のことです。


"crumb"は、可算名詞で、ロングマンによると次のように説明されています。


a very small piece of dry food, especially bread or cake
乾燥した食べ物(特にパンやケーキ)の非常に小さな部分


She stood up to brush the crumbs off her uniform.
彼女は立ち上がって、制服に付いた食べこぼしを払った。


Coat with bread crumbs and bake.
パンカスを上に付けて焼きます。



このように、液体以外のものを「こぼしてる」は、
"get crumbs"を使えば、自然な英語になります。



"crumbs"を使った会話文を考えてみましょう。できたらコメント欄で送ってね。


明日は、「分かってないなー。」です。
読んでね。

Englishラボのらぼでした。