1637. 話を蒸し返すな。
Scenario: 妻とケンカになると、何年も前のことを持ち出して自分が優位に立とうとするので、そうなるといつもこう言う。
「話を蒸し返すな。」
"Not have the conversation again."
【ポイント1】"conversation"は、私的で非公式なもの。
"conversation"はたいてい「会話」と訳されますが、ロングマンでは次のように定義されています。可算、不可算のどちらもあります。
an informal talk in which people exchange news, feelings, and thoughts
人がニュース、感情、考えを交換する非公式のトーク
マクミランの定義も見ます。
① 可算名詞として
a talk between two or more people, usually a private and informal one
二人以上で話すことで、通常は個人的かつ非公式なトーク
② 不可算名詞として
informal talk between people
人の間の非公式なトーク
いずれにも共通なのが、「非公式なもの」だということです。
名詞で使われる"talk"は、"conversation"より広い意味を持っています。
"conversation"に含まれない、"talk"の意味は次のようなものです。(マクミランを参照しています。)
● 合意を得るための重要人物によるディスカッション (複数で用いられる)
「会談」に当たる。
● 一方の人からもう一方の人に対して行われる非公式な話 (可算)
(=an informal lecture)
● ある問題について話す行為 (不可算)
For all the government’s talk, it does nothing to improve housing conditions.
政府は(話はするものの)口先だけで、住宅事情の改善には何もしていない。
● 私的なことについての議論 (不可算)
At first there is a lot of talk, but people soon lost interest.
始めは色々議論していても、人はすぐに興味をなくす。
● 特定の人たちが話すスタイル(不可算)
girl talk
boy talk
street talk (=a fashionable way of talking 流行の話し方)
【ポイント2】"Not"を文頭に持ってくる否定命令文。
一般的に否定命令文は、"Don't +動詞"で主語は不要です。命令文は決まっている相手に向かって行っているからです。
今日のフレーズの、"Not have the conversation again."は、
"Don't have the conversation again."以外に、
"I won't have the conversation again."
"We shouldn’t have the conversation again."
"We can't have the conversation again."
などの、主語や助動詞の省略と考えられますが、そのどれに当たるかは重要なことではなく、「その話はしない」ということを伝えたいことがわかる形です。
"I don't want to have the conversation again."の省略と考えてもいいと思います。
今日のフレーズの日本語表現を、「その話を蒸し返すな。」にしましたが、
「その話をまた持ち出すなよ。」
「その話はもういいだろ。」
「またその話かよ。」
など、状況によって変えることになります。
"Not" を文頭に置いて否定の命令や意思の表明のニュアンスが出るような会話を考えてみましょう。できたらコメント欄で送ってね。
明日は、「そんなとがった言い方すんなよ。」です。
読んでね。
Englishラボのらぼでした。
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