1737. ワンランク上を目指す英語表現[51]---関係副詞"where"について。
10月6日の1733のブログで、"get back"のことを書いていてビートルズの曲を思い出していたのですが、その歌詞が、
"Get back! Get back! Get back to where you once belonged."
でした。
直訳すると、「あなたがかつていた場所に戻りなさい」
となります。
"where"は関係副詞です。
【ポイント1】関係代名詞と関係副詞の違い。
関係副詞を習う時に、「先行詞が場所のときは"where"を使う」と理解してしまうのは正確ではありません。
"place"や、"park"、"station"はみんな「場所」だから、先行詞がこれらのときに"where"をつければいい、と考えてしまうと間違えることがあります。
なぜならば、次のように、関係詞はその後ろに続く動詞と先行詞との関係で決まるからです。
① I went to the park ( which / もしくは省略 ) my father loved.
② I went to the park ( where / in which / もしくは省略 ) I used to play.
のように、後ろの動詞"loved"、"play"と先行詞"park"との関係が、
① の場合は"loved the park"の関係になり、"park"がloveの目的語として使われ、
② の場合は、"play in the park"の関係になり、"park"は"in the park"というplayされた場所を表す副詞句の一部となります。
ただし、①、②とも、"which"、"where"は省略できます。
正式なライティングをする場合に、関係詞を考える場合は、先行詞である「名詞」と関係詞より後ろにある動詞との関係で、"which"になるのか、"where"になるかを判断してくださいね。
【ポイント2】"belong"の使い方について。
Get back to where you once belonged.
という歌詞を見た方から、なぜ、"to"がついているのか?"to which"では間違いなのか?という質問をいただきました。
ポイント1で説明した、関係副詞の使い方と同時に、"belong"については確認することが3つあります。
① "belong"は自動詞。(目的語を置かないで使える。)
I worked there for five years but never really felt I belonged.
私はそこで5年間働いたが、自分の居場所だと実感しなかった。
② 人 + belong to ~ で使うときは、所属(~のメンバーである) を表す。
belong to :to be a member of a group or organization(ロングマンより)
He belongs to the golf club.
彼はゴルフクラブに入っている。
⓷ 人が居る場所を言う時は、"belong"に、副詞、前置詞句をつける。
After three years in Cambridge, I finally feel as if I belong here.
ケンブリッジに来て3年、ようやくここが自分の居場所だと実感できたような気がします。
詳しい場所を言う場合、"belong in ~"で表すことが多い。
ということで、ご質問の答えとしては、
Get back to where you once belonged.
に"to"が付いているのは、
"get back to the place"の"the place"が省略されているからです。
"belong"に"to"が付いていないのは、この"belong"は、自動詞で、"belong +副詞"の形 となり、副詞の部分(in the place)が"where"に吸収されている形だからです。
Get back to the place in which (=where) you once belonged.
⇓
Get back to (the place) where you once belonged.
歌詞の文法なんて考える必要はないのですが、「?」と思った時には、色々調べてみると発見があるかもしれません。
関係副詞の"where"を使った文を考えてみましょう。
できたらコメント欄で送ってね。
明日は「名前はあかさないよ。」です。
読んでね。
Englishラボのらぼでした。
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