らぼのEnglishラボ

会話やライティングに役に立つ英語表現を様々な角度から紹介しています。

1756. 練習時点で結構運動になってるな。

Scenario: 去年からボクシングジムに通っている。思ったよりきつくて筋肉痛の毎日だ。明日は初めて試合をすることになった。始まる前に何度も不得意な動きを練習していたら、もうあせびっしょりだ。


「練習時点で結構運動になってるよ。」


(20分でできる、女性向きのボクシングワークアウトのやりかたはこちら。)


"When I drill, I get more of a workout."



【ポイント1】名詞の「ドリル」の意味と使い方。


「ドリルをする」と言うと、子供たちがやっている「計算ドリル」や「漢字ドリル」を思い浮かべます。


足し算や引き算の教え方は、日米で違うところがありますが、「Kumon」はアメリカにもあり、英語になっています。


英語の「ドリル」---drill   とは?


名詞としては可算名詞で、ロングマンに次のように説明されています。


a method of teaching students, sports players etc something by making them repeat the same lesson, exercise etc many times
学校やスポーツなどで、同じレッスンやエクササイズなどを何度も繰り返させて教える方法


ポイントは、「何度も繰り返して練習する」ということです。


使い方 (ケンブリッジより)


We do lots of drills to practise pronunciation.
私たちは発音練習を、何度も繰り返して行なっています


We do lots of pronunciation drills. と言うこともできます。


もちろんこれも"a drill"です。



a(n) fire/ emergency drill  
火災訓練/緊急時訓練


として、"drill"が使われています。


最近では、a nuclear emergency drill という言い方もあります。日本語表現では、「核攻撃に備えた訓練」となるでしょう。


もうひとつ、"drill"が使われるのは、次のような意味です。


military training in which soldiers practise marching, using weapons etc
兵士が行進や武器の使用などを練習する軍事訓練


何度も同じことを繰り返しているニュアンスが出ます。




【ポイント2】"drill"は動詞もある。"train"との違い。


"drill"を動詞で使う場合は、「人に何度もやらせる」という他動詞としての使い方が基本ですが、今日のフレーズでは、自動詞として使われています。


"drill"は、名詞を動詞にした形なので、基本的に「反復練習をさせる」イメージがあります。


たとえば、素振りを何回もやらせるとか、短距離走のスタートを何度もやらせるとか、ジャンプばかり繰り返させるなど。


"drill somebody in something"


She was drilling the class in the forms of the past tense.
彼女は生徒たちに過去形の練習を繰り返しやらせていました


"drill somebody to do something"


The crew were well drilled in handling emergency situations.
乗組員は緊急事態に対処するためによく訓練されていました。



"train"と"drill"との違いは、"drill"には「反復練習」のイメージが強いということです。


"train"は自動詞としても、他動詞としても使えます。


"train"の定義は次のようなものです。


to prepare for a sports event or tell someone how to prepare for it, especially by exercising 
スポーツイベントのために準備する、または準備する方法を誰かに伝える、特に運動練習による。
⇒ トレーニング


運動に限らず、次のような場合にも使われます。


to teach someone the skills of a particular job or activity, or to be taught these skills
特定の仕事や活動のスキルを誰かに教えること、またはそのスキルを教わること


使い方 (ロングマンを参照しています。)


She’s training to be a doctor.
彼女は医者になるために訓練を受けています


Employees are trained to deal with emergency situations.
従業員は緊急事態に対処するための訓練を受けています


She trained as a singer.
彼女は歌手の訓練を受けました


He spends two hours a day training for the marathon.
彼は毎日2時間、マラソンのトレーニングをしています。



今日のフレーズでは、"drill"が自動詞で使われています。「穴をあける」という意味以外の日常会話では、"drill"は他動詞で使いますが、今日のような状況では、「繰り返しのスポーツトレーニング」といったニュアンスが強く、本来は自動詞として使える"train"を、「軍隊式の反復トレーニング」を意識して"drill"を自動詞で使っています。



"drill"、あるいは"train"を動詞で使った会話文を考えてみましょう。
できたらコメント欄で送ってね。


明日は、「ワンランク上を目指す英語表現」"no more"について取り上げます。
読んでね。

Englishラボのらぼでした。