らぼのEnglishラボ

会話やライティングに役に立つ英語表現を様々な角度から紹介しています。

1889. お互い了承してたよね。(昨日のクイズの解答あり。)

こんにちは!今日は昨日のクイズの答えから入ります。


"Don't let the things on which we don't agree keep us from accomplishing that which we do agree!"


Don't let   させるな


the things on which we don't agree  自分たちが同意できないこと


keep us from accomplishing  達成できないままにしておく


that which we do agree!  同意できることを


😀 日本語の現在形を「する」と訳すと、未来形のように聞こえるときがあるので、文脈から判断して「できる」という表現を使ってもいいです。


Do you speak English? ⇆「英語話せますか_」のように。


😀"keep A from ~ing"は、「Aが~できないようにしておく」


😀 "that which"は、"what"と同じです。


😀 最初の"agree"は、"agree on which (=the things)"と"on"が付いています。
  もうひとつの"agree"は、他動詞で、先行詞になっている"that"(=the thing)が目的語です。


出来上がり日本語表現は・・・


「同意できないことがあるからといって、同意できることをいつまでもそのままにしておくな。」


としました。


お疲れ様でした。どうでしたか?質問があれば、コメント欄でどうぞ!



では、今日のフレーズに行きましょう!


Scenario:ある政治家が、報道関係者に記事にする前には、書かれている内容が事実かどうか自分に確認するように要請して了承をえているという。それにも関わらず、今回、根も葉もないことを書かれたとして訴訟を起こした。記者会見を開いたその政治家は、訴訟に関してこう言っていた。


「お互い了承してたよね。」




"We had an agreed-upon protocol."



【ポイント1】「プロトコル」とは?


カタカナ語は次々に日本語として入ってきます。それを日本語にするのが難しい場合は、そのままカタカナで使われるということになり、もしかしたら間違って使っているかもしれないと思うことがありませんか?


今日のフレーズに使われている"protocol"は、「承諾」という日本語表現にしましたが、


決まり
規則
約束事
儀礼


といった日本語で表現できる場合が多いと思います。しかし、日本語では細かいニュアンスが出せないため、そのまま「プロトコル」と言われることも多いです。



ロングマンで定義を見ます。日本語で「プロトコル」としてよく使われているのは、次の2つかなと思います。


"protocol"
① a system of rules about the correct way to behave on an official occasion
公式の場での正しい振る舞いに関する規則体系  (不可算)


a breach of diplomatic protocol
外交儀礼違反


⓶ an established method for connecting computers so that they can exchange information
コンピュータを接続して情報を交換するための確立された技術的方法

(可算、専門用語)


HTTP is an Internet protocol.
httpはインターネットプロトコルです。



😀 特に確認するまでもないような決まりややり方、あるいは常識的に正しいと思われることを行う場合のルールやお互いの了解といったイメージです。




【ポイント2】「コンプライアンス」とは?


「コンプライアンス」というカタカナ語もよく聞くようになりました。
「プロトコル」の定義からすると、「コンプライアンス(compliance)]」とどう違うのか、気になりますね。


ケンブリッジで確認します。


"compliance"
the act of obeying a law or rule, especially one that controls a particular industry or type of work 
法律や規則、特に特定の業界や職種を統制するものに従う行為

(不可算、フォーマル)


「プロトコル」が、縛りがあるわけではない常識範囲のルールであることに対して、「コンプライアンス」は特定の業界や職業が定めた、縛りのある規則に従う行為だと言えるでしょう。


「法/規制の遵守(じゅんしゅ)」という日本語表現が近いです。「遵守」まで意味に入るので、「コンプライアンスの遵守」という日本語表現は間違っていると言えます。


使い方


It is the job of the inspectors to enforce compliance with the regulations.
規制の遵守を強制するのが検査官の仕事です。


The company said that it had always acted in compliance with environmental laws.
その会社は常に環境法を遵守して行動してきたと述べています。



【ポイント3】"agree"の使い方。


"agree"(同意する)は、自動詞(後ろに目的語を必要としない)、他動詞(後ろに目的語が必要)の両方で使言えます。


自動詞の場合は、"I agree."のように動詞だけで使う場合や、様々な前置詞を付けて使います。
他動詞の場合は、"agree"の後に不定詞を続けたり、"that"節を置いたりして使います。


① agree with ~


「人/もの」に同意する


If she felt he was right, she would agree with him.
彼が正しいと思えば、彼女は彼に同意するでしょう。


He agrees with this view.
彼はこの見解に同意しています。



⓶ agree + that節


"that"節が目的格となる他動詞としての使い方です。
「~ということに」同意する


Most people nowadays would agree that a good pub is one of our best traditions.
1軒のパブでも最高の伝統のひとつであることは、今ではほとんどの人が認めるところでしょう。



⓷ agree on/about ~


~について同意する


We don’t agree on everything, of course.
もちろん、すべてにおいて同意しているわけではありません。



④ agree to do something (不定詞)/ agree to ~(前置詞)


意見、予定、提案などの内容を不定詞で続けたり、"agree to"の後に動名詞の形で続けることができます。


No one really knows why he agreed to do the film.
なぜ彼がこの映画の出演に同意したのか、本当のところは誰も知りません。


My sister won’t agree to our mother going into a nursing home.
妹は母が老人ホームに入ることに同意しません。
("going"は動名詞で、"our mother"はgoingの主体になっています。)


⑤ agree a price/plan/strategy etc


値段、計画、戦略などに同意する
他動詞としての使い方です。

We agreed a new four-year contract

新しい4年契約に同意しました。




"agree"を用いた会話文を考えてみましょう。できたらコメント欄で送ってね。


明日は、「こだわるのやめなよ。」です。
読んでね。

Englishラボのらぼでした。