らぼのEnglishラボ

会話やライティングに役に立つ英語表現を様々な角度から紹介しています。

836. いまだ健在!

Scenario: 高校時代に国体に参加したことがあるという友人にジムで会った。60歳を越えて地元で開かれるマラソン大会に出場するために、体を鍛えているのだという。毎日10キロ走っているのだという。家族にこの話をするとこう言った。


「今だ健在ね!」




"She never gets old."



【ポイント】"never"と"not"の違い。

"never"と"not"はどちらも否定の意味を作る副詞です。
今日はその使い方の違いをまとめます。


① "never"のほうが否定の意味が強調される。


"not"が「~ではない」なら、"never"は「決して/全く~ではない」という風に、強調の意味をつくる「決して」や「全く」がつきます。


I don't get to bed before 11.    11時前には寝ない。
I never get to bed before 11.  11時前には絶対寝ない。



② 3人称、単数、現在では、"never"の後の動詞に"-s"が付く。


He doesn't eat meat.  肉を食べない。
He never eats meat.  決して肉は食べない。


"never"も"not"も副詞なのに、"never"の後は、"eats"になります。


それは、"not"の後ではなく、"doesn't"の後だからです。"does not"の"does"は"can"と同類の助動詞です。助動詞の"does"があるので、"eats"ではなく、"eat"になっています。


He sometimes eats meat. 時々は肉を食べる。
の、"sometimes"の代わりに、"never"を置く感覚です。



③ 完了形で使うと、「一度も~したことがない」と経験を表す言い方になる。


I have never made such a mistake."
「僕はそんな間違いを一度もしたことがない。」


完了形の"have"は助動詞ですが、完了形では、"have+過去分詞"のセットで使うので、"have +過去分詞"の間に"never"が入っても、過去分詞は原形にはなりません。


"not"を使ってもいいのですが、完了形で"never"を使うことで、経験を表して、「一度も~したことがない」ということができます。



④ be動詞がある場合は、"not"と入れ替えるとニュアンスが変わる。


She is not angry..    怒っていない。
She is never angry.       (いつであろうと)決して怒らない。
She was not angry.  怒っていなかった。
She was never angry.     決して(一度も)怒らなかった。
She has never been angry.    一度も怒ったことがない。(完了形)
She will never be angry.   絶対怒らないよ。"will"が助動詞なので、"is"は"be"になります。



③ 否定命令文で使う場合は、"Never ~”を文頭にもってくる。


否定命令文というのは、「~してはいけない」という意味になる文です。


"Don't go there."       そこに行くな。
"Never go there."  決してそこに行くな。


 
④ "Never"を文頭に持ってきて、倒置文を作ることができる。


 Never had I thought I would marry her.
まさか彼女と結婚するとは思わなかった。
       ↑
I had never thought I would marry her. の強調。


Neverの後は、疑問文ではないけれど、語順が「疑問文」の形になると考えるといいと思います。


「(あの時)~するとは思わなかった」と言うことが多いので、会話では、


"Never had I thought + ・・・would・・・"の形を覚えておくだけで充分だと思います。



明日は、「あなたにおねがいすることにするわ。」です。
読んでね。


Englishラボのらぼでした。