らぼのEnglishラボ

会話やライティングに役に立つ英語表現を様々な角度から紹介しています。

853 ぼったくりだよ。

Scenario: 新型コロナウィルスの感染が抑えられたことで、あちこちのレストランやバーが通常営業に戻った。久しぶりに同僚と飲みに行ったが、会計のときになってその金額に驚いた。折角楽しい時間を過ごしたのに、その金額ですっかり意気消沈。。。


「あれはぼったくりだよ。」





"It was such a rip-off."



【ポイント】「ぼったくり」は「はがしとる」こと。


"rip"は「(~を)はがす」という意味ですが、よく"out"、"off"、"away"、"down"といった副詞と一緒に使われます。これらの副詞は、"rip"「はがす」という動作にどのような感じで「はがす」のかを付け足して、さらにその感じを詳しく表す効果があります。


また、「はがす」には、"remove"という表現もありますが、"rip"には、"remove"にないニュアンスが含まれています。ロングマンの定義を見ます。


"rip"
to remove something quickly and violently, using your hands
手を使って何かを素早く乱暴に取り除くこと


続いて、副詞と共に使った例を見ます。


Billy ripped out a sheet of paper from her notebook.
ビリーは、彼女のノートから一枚紙を破りとった


The buttons had been ripped off.
ボタンが引きちぎられていた。


"rip-off"で、名詞として使えます。


The meal was a rip-off and the service was appalling.
料理はぼったくり、サービスは最悪だった。


We shouldn't have gone there - it was such a rip-off.
あそこに行くのやめときゃよかったな。すごいぼったくりだった。


The diet program was a big rip-off.
あのダイエットプログラムはすごいぼったくりだった。



人を目的語にすることもできます。よく受動態で用いられます。


I was ripped off at the bar.
そのバーでぼったくられたよ。


さて、


5月5日付のワシントンポスト紙に掲載された「ぼったくり男爵」の表現を見てみましょう。(訳はらぼによるものです。)原文はこちらです。


By Sally Jenkins
May 5, 2021 at 6:00 p.m. GMT+9
Somewhere along the line Baron Von Ripper-off and the other gold-plated pretenders at the International Olympic Committee decided to treat Japan as their footstool. But Japan didn’t surrender its sovereignty when it agreed to host the Olympics. If the Tokyo Summer Games have become a threat to the national interest, Japan’s leaders should tell the IOC to go find another duchy to plunder. A cancellation would be hard — but it would also be a cure.


いつの間にか国際オリンピック委員会のぼったくり男爵とその他の金メッキの偽善者たちが日本をフットスツール(足載せ台)とし使うことにしたのだ。しかし日本はオリンピックを主催することに合意したとき、その主権まで明け渡したのではない。もし夏の東京オリンピックが国の利益に対する脅威となってしまうのなら、日本の指導者たちはIOCに、略奪する他の公爵領を見つけにいけと言うべきだ。中止にするのは大変だろうが、でも、それも薬になるだろう。


Von Ripper-off, a.k.a. IOC President Thomas Bach, and his attendants have a bad habit of ruining their hosts, like royals on tour who consume all the wheat sheaves in the province and leave stubble behind. Where, exactly, does the IOC get off imperiously insisting that the Games must go on, when fully 72 percent of the Japanese public is reluctant or unwilling to entertain 15,000 foreign athletes and officials in the midst of a pandemic?


ぼったくり男爵こと、IOC会長のトーマス・バッハと彼の侍従たちは統治領をまわって小麦の束を全部消費して刈り取り後だけ残していく王族のように、主催国を破壊する悪い癖を持っている。全く、IOCはどんな顔をして傲慢にオリンピックは続けなければならないと言い放っているのか?日本人の72%がパンデミックの最中に15,000人の外国からのアスリートと関係者のおもてなしをすることに後ろ向きで、消極的になっているのに。



ここでは、"rip-off"を"ripper-off"にして、「ぼったくりしている人」という意味で書いていますね。これで、この単語と使い方は忘れないでしょうね。。。( ´艸`)


明日は、「何の話だっけ?」です。
読んでね。


Englishラボのらぼでした。