らぼのEnglishラボ

会話やライティングに役に立つ英語表現を様々な角度から紹介しています。

852. 夏期講習は明日からだよ。

Scenario: 新型コロナウィルスの影響で、しばらく学校が閉鎖されて、その後リモート学習になったのだが、感染が減少傾向になったので、夏休みに対面で夏期講習が開かれることになった。日程を確認しようとしたら、友達がこう言って教えてくれた。


「夏期講習は明日からだよ。」



"Summer school begins tomorrow."



【ポイント1】未来のことでも現在形を使う理由。


未来のことをいうのに、"will"を使うというのは正しいのですが、「未来のことでも現在形を使う」という場合があります。


今日のフレーズのように、「近い未来の予定として決まっていること」に関しては現在形を使うことが多いのです。つまり、


飛行機や電車の到着や発車の時刻
毎年行われているイベント
時間が知らされている会議の始まり
計画表に書いてある内容


などです。


未来形を使っても間違いではありませんが、お知らせの感覚では、未来形を使う必要がありません。


The bus leaves at 1 PM.
バスは午後1時に出発です。


The concert starts at 6 o’clock.
コンサートは6時に始まります。


When does the event start tomorrow?
明日のイベントは何時に始まるの?



【ポイント2】「から」はいつも"from"になるとは限らない。


今日のフレーズの、「明日から始まる」は、"from tomorrow"ではなく、


副詞の"tomorrow"なので、前置詞はいりません。


"yesterday"は、"on yesterday"(×)ですし、


「今日は」というときに、"on today"ではなく、"today"です。


次の「から」にも注意しましょう。


「10年前から英語の勉強を始めた。」
  ↓
〇 I began to learn English 10 years ago.
× I began to learn English from 10 years ago.


完了形では、「から」は"since"で表します。


3時から英語の勉強をしている。」→  I have studied English since 3 o'clock.


(完了形で”from"を使っている文を時々見ますが、それは、"from"を「そもそも始めから」というニュアンスで使っている場合です。)


基本的に"from"は起点を表し、「~へ」(to ~)という目的地点がある場合に使います。しかし必ずしも"to"とセットにしなければならないというわけではありません。目的地点がわかっていればいい、という感覚です。


アメリカ英語では、次のように"through"を使うことがあります。
営業時間のお知らせによく使われます。この場合、曜日をあらわす"on"は必要ありません。


The store is open Monday through Saturday.
月曜から土曜まで営業。
("through"は"thru"と書いてあることがあります。)



次は、「ぼったくりだよ。」です。読んでね。


Englishラボのらぼでした。