らぼのEnglishラボ

会話やライティングに役に立つ英語表現を様々な角度から紹介しています。

869. 今、呼びに行こうと思ってたの。

Scenario: 取引先との書類にミスが見つかり、ボスに担当者を連れてこいと言われた。彼を見つけた私はこう言った。


「今、呼びに行こうと思ってたの。」



"I was just gonna grab you."



【ポイント】"grab"は便利に使える単語。

"grab"という他動詞は目的語に様々なものを置いて、「つかむ」感じを表すことができます。"get"や"hold"で置き換えられる場合もありますが、より口語的で、時には「さっと」や「グイッと」など、他の単語にはないニュアンス(時に乱暴な感じ)を表すことがあります。


では、ロングマンの例を使って、"grab"の使い方を整理します。



① 手でつかむ


「さっとつかみ取る」、「乱暴な感じでつかんでとる」感じ。


I grabbed my bag and ran off.
私はバッグをさっと取ってかけだした。


Two men grabbed her and pushed her to the ground.
2人の男が彼女をつかんで、地面に押さえつけた。


今日のフレーズにあるように、人を目的語にすると「呼んでくる」という表現になりますが、「急いでいる」、「相手をすぐに連れてくる」、「相手をせかしている感じ」の時、丁寧な言い方が不要な場合や人に対して使います。(この場合は実際「手」でつかむことはしません。)


非公式なので、ロングマンにもマクミランにも、人を目的語にした例は載っていませんが、ネイティブは口語でよく使っています。
相手が嫌がっているのを無理に連れてくる場合は、"drag"のほうが感じが出ます。




② 「急いでいるときの食事」、「短時間の眠り」に使う。


Why don’t you go and grab some sleep?
ちょっと寝てきたら?

Hang on while I
grab a cup of coffee.

ちょっと待って。さっとコーヒー飲んじゃうから。

Let’s
grab a bite to eat before we go.

行く前にちょっと何かお腹に入れていこう。




③ 「獲得する」イメージ


Try to get there early and grab good seats.
早く行って良い席をとっといて。


Bob tried to grab all the profit.
ボブは利益を全部取ろうとした。




④ 「チャンス」を逃さない感じ


I think you should grab your chance to travel while you’re young.
若いうちに旅行するチャンスをつかむべきよ。



⑤ 注目を集める/注意を引く/心をつかむ


The book is full of good ideas to grab your students’ attention.
その本は生徒の注目を集めるための良いアイデアをたくさん載せている。


How does the idea of a trip to Spain grab you?  (口語で)
なんでスペインに行こうと思ったの?



明日は、「道路に出ちゃダメよ。」です。「道路」という単語は使いません。


Englishラボのらぼでした。