らぼのEnglishラボ

会話やライティングに役に立つ英語表現を様々な角度から紹介しています。

103. 誰も過半数に達していません。

Scenario:
今日は大切な理事長選挙の日だ。候補者は5人。全員の得票が過半数以下になら、上位二人の決選投票になるという決まりだ。さて、結果は・・・。


「誰も過半数に達しておりません。」



"None of the candidates receive a majority."



【ポイント1】"a majority"を「過半数」と訳すけど、英語では「半数以上」と定義されていない。「大多数」という感覚。


日本語で、「過半数」の反対語は?と聞かれて、「ん?」と考えます。「半数以下」とはいうけど、それは半分の線があって初めて言えることで、基準がなければ言えません。「多数」の反対は「少数」ですよね。「大多数」の反対は「極少数」?「大少数」とは言わないです。。。(^_^)


英語の"majority"の反対は"minority"ですが、"minority"は「多数派」に対する「少数派」という意味で、「過半数以下」ではありません。


ロングマンで確認しますね。
"majority"
1  [singular] most of the people or things in a group 
グループの中のほとんどの人や物 (単数扱い) 
 OPP(反義語) minority


2  [countable] if one person or group wins a majority in an election, they win more votes than other people or groups
選挙において一人の人、一つの団体が"majority"を獲得するというのは、他の人や団体より多くの票を獲得するということである。  (可算)
*ただし1票差のようなときは、"win a majority"といった表現はしません。"majority"に"huge","narrow"といったような形容詞がつきます。
(例)
The Labour Party won a huge majority at the last general election.
労働党が前の総選挙で大多数を獲得した。
The government gained only a narrow majority, with 151 votes against 144.
政府が144対151という僅差で勝った。


どちらにしても、「半数」の基準がありません。


"minority"を見ます。
"minority"
1 [singular] a small group of people or things within a much larger group 
OPP majority

(小さな団体に比較して)ずっと大きい団体内での、小さな団体の人やもの。
(単数扱い)反義語は"majority"


2 [countable usually plural]  (可算で通常複数で使う)
a) a group of people of a different race, religion etc from most other people in that country
その国において、ほとんどの人と人種、宗教が異なる人たちの団体。



b) American English someone who belongs to a group like this
米語で、このような団体に属している人のこと。


【ポイント2】"None of+複数名詞"を受ける動詞は普通は単数で対応するが、口語では複数で対応することもある。


ロングマンからの例です。


None of us is able to escape the consequences of our actions.
我々のうちの誰も我々の行動による結果から逃れることはできない。


None of us care what happens to him.
誰も彼に起こったことを気にしていない。


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