らぼのEnglishラボ

会話やライティングに役に立つ英語表現を様々な角度から紹介しています。

1012. すごく気が合いますね。

Scenario: 友人に誘われて、婚活パーティーに行った。始めは自分の好きなタイプの人がいないと思ってがっかりしたのだが、色々な人と話すうちに最近見た映画や好きな音楽でとても楽しく話ができた人がいた。その人はこう言った。


「僕たちすごく気が合いますね。」




"We have a lot in common."



【ポイント1】"a lot"がなぜ「たくさん」なのか。


学校で"a lot of ~"という表現を習った時は、「たくさんの~」という意味だと習って、そのまま覚えていたと思います。


英語の"lot"はロングマンの定義によると、


a group of people or things considered together
一緒になっていると考えられる人やものがまとまっているもの


まとまってとらえているもののひとつが"a lot"で、そのかたまりが人でも物でも、すでに数として多いものまとまりです。


多いもののひとつのまとまりが、"a lot"
多いもののまとまりがいくつもあれば、"lots"


後ろにつく"of~"は何が多いかを説明するために付けられているもので、それが「数えられるもの」でも、「数えられないもの」でもOKです。


"lot"がもともと名詞なので、今日のフレーズのように"a lot"だけで、「沢山のもの」という代名詞として使うことができます。


日本語の「たくさん」も、
沢山の本
沢山の水
と数えられるものにも数えられないものにもつきますね。その感覚です。


a lot of books  (動詞は複数形に対応します。)
a lot of water   (動詞は単数形に対応します。)


どちらもOKです。


書き言葉としては、"many"や"much"を使うほうがいいです。
"a lot of"は口語的で、"lots of"はそれよりもっと口語的に使われています。



【ポイント2】"in common"は特殊な使い方。


ロングマンには名詞として「共通」という意味の記載がありません。
普通、"common"はつぎのような形で形容詞として使われます。


Foxes are common in the area.
狐はその地方ではよく見ますよ。


"Suzuki" is a very common name in Japan.
日本では「鈴木」はとてもよくある名前です。

Daisies are very common flowers.

デイジーはとても一般的な花です。


(例はロングマンを参照しています。)


"in common"という形を見ると、、前置詞の"in"が前にあるので"common"は文法的には名詞ですね。


実は、これは、


主語 have a lot in common.
主語 have nothing in common.
主語 have something in common.
主語 have many things in common.


など、決まった言い方で使われる特殊な使い方です。


また、"in common with ~"という使い方をすると、「~と同じように」「~と共通して」という意味で使えます。
例 (ロングマンより)
In common with a lot of other countries, we’re in an economic recession.
多くの他の国と同じように、我々は不況に陥っている。



今日のフレーズでは、「気が合う」という日本語を当ててみました。
日本語の「気」は英語にしにくい単語ですね。置き換える名詞を探すのではなく、その状況と伝えたい内容を考えて、「こういう表現をしたら伝わるかな?」という方向で話しましょう。それがいわゆる「英語脳で話しましょう」と言われていることだと思います。


明日は、「家まで送るって言ってくれたの。」です。
読んでね。


Englishラボのらぼでした。