らぼのEnglishラボ

会話やライティングに役に立つ英語表現を様々な角度から紹介しています。

1083. 知り合いのツテでね。

Scenario: 大学が休みに入った。何かアルバイトをしようと探していたところ、時給が格段に良いバイトが見つかった。友人に「どうやって探したの?」と聞かれ、説明すると長くなるのでこう言った。


「知り合いのツテ。」



"I know people who know people."



【ポイント】ツテとコネは英語表現でどう違うか?


日本人でも日本語を完璧に使いこなすのは難しいことがあります。特に「使い方」に関しては、「そういう風には言わない」けれど、その理由が説明できないことがあります


今日のフレーズの、"I know people who know people."を、「ツテがある」としたのですが、「コネがある」の"connection"を使うとどういうニュアンスになるのか解説します。


「コネ」と「ツテ」の意味と違い - 社会人の教科書
に書いてあることをまとめると次のようになります。
「コネ」は、
「人間関係のつながり」を意味する。
血縁や地縁などの縁故関係のことを言う。
何らかの便宜を図ってもらおうとする時に使われることが多い。
本人の実力ではなく他人の力によって利益を得るというイメージ。
ネガティブな意味合いで使われることが多い。


それに対して、「ツテ」は、


「人脈」を意味するという点では「コネ」と同じ。
「すでにある人脈」に対して使われる。(「コネを作る」「ツテをたどる」とは言うが、「ツテを作る」、「コネをたどる」とは言わない。)
「希望を叶えるためのてがかり」という意味の言葉である。
「コネ」ほどには否定的なニュアンスを含まない。


「コネ」は英語の"connections"から来ています。英語で使う場合の特徴は主に3つあります。


● 複数で使う
● "connections"自体が自分と関係はあるのだが、そんなに親しいわけではない人をさす
● 権力のある人に対して使う


「コネ」を表す"connections"を使った例 (ロングマンより)


He used his party connections to get a government job.
彼は政府の仕事をするために、自分の党のコネを使った


We have good connections in the advertising industry.
私たちは広告業界にいいコネがある



「ツテ」の英語表現例 


「ツテ」は「コネ」と同様に「人脈」を意味しますが、英語でも"connections"はネガティブなニュアンスがあるので、あえて使わない方がいいと思います。


今日の表現のように、「ツテ」を意味する英語表現を作ったり、"network"や、"contacts"といった単語を使っって表現したりするほうがニュアンスとしては良いと思います。


It’s important to build up a network of professional contacts.
プロとの繋がりを作っておくことが重要だ。


He has a lot of contacts in the media.
彼はメディアにたくさんのツテがある


We have good contacts with the local community.
私たちには地元に良いツテがある



ここで問題です!


日本語の「ツテ」や「コネ」という表現がある文を考えて、それを英語にしてみましょう。
できたらコメント欄で送ってね。


明日は、「そこから何か分かるかも。」です。
読んでね。


Englishラボのらぼでした。