らぼのEnglishラボ

会話やライティングに役に立つ英語表現を様々な角度から紹介しています。

1101. できるだけじっとしていてください。

Scenario: 絵のモデルを頼まれた。立っているだけでいいというので引き受けたのだが、動かないというのは辛いものだ。つい別の方向を見るとこう言われてしまった。


「できるだけじっとしていてください。」



"Try to remain as still as possible."



【ポイント】"as ~ as"がすぐに使えるようになる考え方。


"as ~as"と言えば、学校では比較級でまず出てくる「原級比較」といわれる形です。


会話で比較級が使えると、会話力がぐんとアップします。比較級は丸覚えするより、その成り立ちを理解した方が早道ですよ。今日は様々なスタイルがある比較級のうち、"as~as"を使う原級比較その使えるようになるコツを書きます。


Lisa is as tall as Mina.


という最もシンプルな形で説明します。


Step 1.
まず、この形を使って2つのものを比較するというのは、それらがどちらも「すごい」ものだという場合です。つまり、


Lisa is very tall.    
Mina is very tall.


ということが元になります。


Step 2.
Lisa はすごく背が高いね。  ミナも同じくらい背が高いね。


「すごく」は普通"very"ですが、"so"を使うこともあります。


Lisa is so tall.  のあと、 as Mina is tall.    
「リサはすごく背が高いね。」  +  「ミナが背が高いのと同じようにね。」
となります。


"as Mina is tall"の"as"は「~のように」という「様子」を表す接続詞です。


Step 3.
Lisa is so tall as Mina is tall.


で、Mina is tallの"is tall"は前半と同じことの繰り返しになるので、省略します。


Mina is so tall as Mina.


これで原級比較の形はできあがりですが、肯定文では、


Lisa is as tall as Mina.

と"as"を用いる方が一般的です。

"so"が"as"になるのは、「後で比較するものが来るぞ」という合図のように考えるといいです。


否定文で「~ほどではない」と言うときは、


Lisa is not so tall as Mina.


と、"so"をそのまま残した形がよく用いられます。"not so ~"の形で「それほどでもない」という感じがとても自然に言えるからです。



"as ~as"の固まりで考えるより、 "as ~"  + "as ~"というように、前の"as"(副詞)と、後ろの"as"(接続詞)の、役割を意識するといいと思います。会話するときには、ポーズを入れることなく意識するだけです。


後ろが接続詞だと意識すると、


Lisa is as tall as him.でなく、
Lisa is as tall as he.が正しい言い方であると分かると思います。


ネイティブでもよく間違えて先生に注意されたりすることがあります。
ただ、"him"と言っても通じるので、それでいいじゃないかとされる場合もあります。
特に、"I"の場合は代わりに"me"を使う人が多いですね。


"be動詞"まで言う人は、
Lisa is as tall as I am.
と言ったりしていますね。

そのほうがリズムもとりやすいですしね。


"as~as possible"のパターンも考え方は同じです。


"Try to remain as still as possible."


後半部分の省略部分を元に戻してみました。


as (it is) possible (to try to remain still)  


ですね。"as possible"を後半につけるだけ、と意識すれば楽です。


"as +主語+ can"も同じ考え方です。


ここで問題です!

今日の思考の流れのステップをちょっと意識して、つぎの文を言ってみて。


「LisaはMinaと同じくらいたくさん本を持っているのよ。」


できたら、コメント欄に書いて送ってね。



明日は、「あんたに言われたくないね。です。
読んでね。


Englishラボのらぼでした。