らぼのEnglishラボ

会話やライティングに役に立つ英語表現を様々な角度から紹介しています。

1125. 分かってんだろ?

Scenario:つまらないことで彼女とケンカになり、連絡ができないままになっている。なんとか元通りの関係に戻りたいと思って、友人にいきさつを話して相談すると、ひとことこう言われた。


「分かってんだろ?」




"You know what to do."



【ポイント1】疑問詞のあとに不定詞を使うと短くて便利。


疑問文+不定詞を使うと、「~したらいいのか」、「~すべきなのか」ということが伝わります。(ただし、状況によって様々な日本語表現になります。)


主語+動詞の後に次のようにして続けます。
(他にも色々なバージョンがありますが、ここではこの形のみにします。)

I don't know    (私は分からない)     +    what to do          何をすればいいのか
 We all know   (私たち皆知ってる)     +   where to go   どこに行けばいいのか
He can explain  (彼は説明できる)    +    how to do      どうすればいいのか
People have to decide (決めなければならない)+which to take どちらをとればいいのか


と短く言うことができるので、便利です。


今日のフレーズでは、"You know"をつけて、「何をすればいいのか、あなたは分かっている。」という内容を、ちょっとあきれた感じで言う状況にしてみました。


上司が部下に言う状況では、「言わなくてもできるだろ。」といったニュアンスになります。
そのほか、状況や相手との関係によって、日本語の表現は、


「何やってんだ。」
「私に言わせる気?」

「で、どうすんの?」


なども考えられます。




【ポイント2】なぜ、"who to"と"why to"はないのか? 


短くて便利な、「疑問詞+to不定詞」ですが、答えるのに難しい問題があります。


なぜ、"who to"と"why to"がないのか?これは間違いなのか?


ということです。


説明していきます。


まず、"who to"についてです。



○ I don't know who to invite.
誰を招待すべきなのか分からない。


のように「誰を~すればいいのか」と言う意味では使えます。


しかし、


I don't know who to watch.


とすると、「誰が見ればいいのか分からない」か、「誰を見ればいいのか分からない」なのかはっきりしません。


「誰が見ればいいのか分からない」という日本語表現を、「不自然だ」と感じる方がいらっしゃるでしょう。「いや、言わないことはないよ。」という方もいらっしゃるでしょう。英語でも同じ感覚があると思います。状況によって、言いたいことが伝わればいいかもしれませんが、結局誰かが「不自然だ」と感じる言い方は使われなくなります。


(反対に、日本語で「食べられる」が「食べれる」と言って不自然だと感じなくなれば、それで定着していくでしょう。英語では"whom"は"who"として定着してきていますしね。言語ってそんなものだと思います。。。)


他の面からの説明もできますが、どの説明が正しいのかということはあまり意味がないので、らぼが感じた「こういうことかな?」ぐらいでご容赦願います。


結論:"who to"の形では、「誰を」なのか「誰が」なのか混乱の原因を生むことがあり、ほとんど使われなくなっている。




次に"why to"についてです。 


"why to"は、"why"の他の疑問詞にない「理由」という意味に問題があると思います。


I don't know why.............と聞くと、


"why"の後に、詳しい情報を聞きたくなります。特に「誰が/何が」についてです。
つまり、「節」を期待するということです。("Why not?"などのようにイディオム的に定着しているものは省きます。)


もし、主語が分かりきっているような状況なら、"why"の代わりに"the reason"を置く方が、前の動詞の目的語となって自然な繋がりが生まれます。


Please explain the reason for changing this.  
(これを変えた理由を説明してください。)


日本語でも、「これを変えたのはなぜなのかを説明してください。」ではなく、「これを換えた理由を説明してください。」と言った方が分かりやすいです。


the reason for ~ing    「~した理由」
the reason to ~    「~する理由」
the reason for +名詞   「~の理由」


のように続けます。


結論:I don't know why to change this. という"why to"の使い方は誤用とされています。
※ただし、"how and why to ~"(なぜどのようにして)という塊で使われることはあります。



ここで問題です!


疑問詞+to不定詞を使って、短い会話文を作ってみてください。
できたらコメント欄で送ってね。


明日は、「分かった?」です。今日のフレーズの疑問文ではありません。( ´艸`)
読んでね。


Englishラボのらぼでした。