らぼのEnglishラボ

会話やライティングに役に立つ英語表現を様々な角度から紹介しています。

1242. そう願いたいわ。

Scenario: 最近は高齢者の英会話スクールが人気だ。中には1週間でペラペラになるとうたっているものもある。近所に新しく英会話スクールができたから行きたいと思って夫に言うと、「そこに一週間に一度通ってペラペラになるのか?」と聞かれたので、こう言った。


「そうなるといいな、と思って。」




"I wish."



【ポイント】"wish"と"hope"はどう違うのか?


「願う」というときに、"wish"を使っていますか?それとも"hope"?


多分、"hope"を使う方が多いと思います。


"wish"も正しく使えるといいですね。


今日は、"hope"を使う場合と、"wish"を使う場合を整理します。(ロングマンを参照しています。)


ざっくりニュアンスを漢字で表すと、


"hope" → 望 → 「そうなる(である)可能性があること」に対して使う。
"wish" → 願 → 「不可能だと分かっていること」に対して使う。


になりますが、そのほかの用法もありますので、それぞれの使い方をロングマンを参照して整理したいと思います。



まず、"hope"の定義をしっかり確認しましょう。


"hope"
want something to happen or be true and to believe that it is possible or likely

何かが起って欲しい、あるいは本当であって欲しい、何かが起る(起りそう)ということを信じる




① "hope to ~"


I hope to see you soon.
早くお会いしたいです。


"hope"の定義を見て分かるように、"hope"の中に、"want something to happen"という意味がはいっているので、"want"と違って、"want O+to不定詞"(Oに~して欲しい)という形にはなりません。



② "hope (that) ~"


hope thatの後は、主語と動詞が必要。動詞は「現在形」、「未来形」。
"that"は省略可。


過去のことは、すでに起ってしまっているので、I hopeではなく、I believeを使うといいと思います。


日本語の「~だったらいいな。」という表現は、実にあいまいで、日本語に引っ張られると英語でどんな時制を使ったらいいか混乱してしまいます。ちょっと整理してみます。


● 「多分そうなる」と思っていれば、I hopeを使い、
● 「そうならないだろうけれど」と思っていれば、I wishを使い、
● 「どうなったかな?そうなったと思っているけれど」と思っているときは、I believeやI thinkを使って過去形を使う。もしくは、must have + 過去分詞を使って、「~した(だった)に違いないよ。」should have +過去分詞で、「~した(だった)はずだよ。」ということを表し、 
● 「どうなったかな?そうなったかもしれないな。」と確信が薄いときは、may/ight have +過去分詞で、「~した(だった)かもしれないな。」ということをあらわすといいと思います。
● I wish の後に過去完了形をもってくると、「~した(だった)らよかったのにな。」となります。


さて、"hope"に続くthat節の中に来る助動詞は、"will"、"can"が多く、"hoped"と過去形になったときは、that節”の中は、"would"、"could"、("might"も可)が来ます。(いわゆる時制の一致です。)


She hoped (that) the weather would be fine.
彼女は天気が良くなることを願っていました。


She hoped (that) she could pass her exam.
彼女は試験に合格できることを願っていました



③ "I hope"は進行形にすることができる。(口語)


「~お願いしますね。」といった感じです。


 I’m hoping the car will be fixed by Friday.
金曜日までに車の修理、お願いしますね。



④ "hope for ~”で、「~(が起ること)を望む/期待する」という言い方ができる。


We are hoping for good weather.
好天に恵まれるといいな。
(口語的に③で示した進行形を使っています。"nope for"でもいいです。)



⑤ "I hope so."や、"I hope not."という言い方ができる。


"I hope it."とは言えません。




次は"wish"です。
使い方を3パターンに分けて例文を見ていきます。(ロングマンを参照しています。)



① "want to"や"like to"と同じように使える場合。


"wish"を使うとフォーマルな感じがします。


I wish to make a complaint.
苦情を申し立てたいと思っております。


You may leave now, if you wish.
お望みなら、もうお引き取りくださって結構です。



② 実現は無理だろうと思っていることが起ることを願う場合に使う。


"that"節の中に、"could"を使うことが多い。


I wish (that) I could afford a new car.
新車買えることなら買いたいんだけどね。


仮定法を使って、現実ではないことを表わし、"I wish"の後に続く節の中では「過去形」や「過去完了形」を使う。


I wish I didn’t have to go to work today.
今日、仕事に行いかなくていいんならいいのにな。


I wish I had paid more attention in class.
もっとちゃんと授業受けておけば良かったのにって思うよ。



③ 人に対して幸運や幸せを願うとき、"wish+人+~"が使える。



We wish you a Merry Christmas and a Happy New Year!
クリスマスと新年、おめでとう!


We wish them every happiness in their new home.
彼らの新天地での幸せをお祈りします。


He shook my hand and wished me luck.
彼は握手をして、私の幸運を祈ってくれました。




"hope"や、"wish"を使って、短文や会話文を作ってみましょう。
できたら、コメント欄で送ってね。



明日は、「庶民的なイメージを出してるね。」です。
読んでね。

Englishラボのらぼでした。