らぼのEnglishラボ

会話やライティングに役に立つ英語表現を様々な角度から紹介しています。

1402. お察しします。

Scenario:しょっちゅう行っていた本屋さんが閉店するという。何回か本を注文したり、立ち読みして時間をつぶしたりしこともあった。店のオーナーとも顔なじみになり、閉店することを聞いたときは本当にがっかりした。IT化の中で本屋を利用する人が減少し、やむを得ずの判断だったという。私も本当に残念で、こう言った。


「お察しします。」



"I feel for you."



【ポイント1】"sorry"は使いにくい場合がある。


日本語で、「残念だったね。」とか、「可愛そうに。」、「お気の毒に。」という場合、
英語では、


"(I'm) sorry for you."


と、"sorry"という言い方を使うことがあります。ただ、ロングマンでは、"be sorry for"と"feel sorry for"について、次のように定義しています。


be/feel sorry for somebody
to feel pity or sympathy for someone because something bad has happened to them or because they are in a bad situation
相手に悪いことが起こった、または相手が悪い状況にあるため、同情や哀れみを感じること


つまり、“sorry”は、日本語でいうと「可愛そう」、「気の毒」、「残念」、「同情」などにあたり、どういう状況下でいうか、またどういう語調でいうのかで、かえって相手の気持ちをさかなですることもあって、使いづらいことがある表現です。


例を見ると、次のように使われています。


I’ve got no sympathy for him, but I feel sorry for his wife.
彼に対しては何の同情も感じないけれど、奥さんが可愛そうだよな。


He was sorry for her. She seemed so lonely.
彼は、彼女を気の毒に思っていた。彼女はとても寂しそうだった。



"for"の後に、"you"という2人称を持ってくるとちょっと複雑になります。


「あなたは可愛そうだ」、「あなたは気の毒だ」、「あなたに同情する」と言われて、「私の何が分かるっていうの?」、「同情されたくない」と言われるかもしれないからです。


マクミランは、"feel sorry for"だけに次のような定義を載せています。


feel sorry for someone
to feel sympathy for someone because they are in a difficult or unpleasant situation

誰かが困難な状況や快適ではない状況にあるため、同情すること



I feel sorry for the guys who have to work double shifts.
ダブルシフト(2交代制)で働かなければならない人は気の毒だ



会話で相手に対して使う、"I'm sorry."、”Sorry."は、ロングマンでは次のように使い方を分けています。


① すべきでないことをした、相手を傷つけてしまったことを反省するとき。


I’m really sorry. I didn’t mean to hurt your feelings.
本当にすみません。あなたの気持ちを傷つけるつもりはなかったんです。


‘Matt, stop doing that!’ ‘Sorry!’
「マット、そういうことするのやめて!」「ごめん!」


"I’m sorry I’m late – the traffic was terrible."
遅れてすみません。道路が混んでたんです。」


Sorry about the mess – I’ll clean it up.
汚くしててすみません(ごめんなさい)。片付けます。


I’m sorry for making such a fuss.
ご迷惑おかけして申し訳ありません


Sorry to bother you, but what was the address again?
申しありません、住所はどちらだったでしょうか。



② 相手をがっかりさせたり、悪い情報を伝えたりするとき。


I’m sorry, but all the flights to Athens are fully booked.
残念なんだけど、アテネへのフライトは全部埋まってたよ。



③ 間違ったことを言って訂正したいとき。


Turn right – sorry left – at the traffic lights.
右だ、ごめん、左だ、その信号の所をね。



④ 申し出や要請を断るとき


‘Are you coming to lunch?’ ‘Sorry, no. I’ve got to finish this work.’
「ランチ行かない?」「ごめん、(残念だけど)行けないな。この仕事終わらせなくちゃ。」


‘I’ll give you $50 for it.’ ‘Sorry, no deal.’
「50ドルでどうでしょう。」「悪いけど、それじゃだめだ。」



⑤ 相手に不賛成であったり、相手が間違っていると伝えるとき


I’m sorry, but I find that very hard to believe, Miss Morgan.
すみませんが、それはとても信じられませんね、モーガンさん。




【ポイント2】"feel for +人"を使って人に対する同情を表す。


"sorry"を使わないで、「同情」の気持ちだけをはっきり伝えるには、"feel for +人"を使うといいです。


この使い方は、"feel for somebody"として句動詞として使えます。


定義は、
to feel sympathy for someone
人に同情の気持ちを感じること (ロングマンより)


です。


使い方


At the Center, the other mothers know what it’s like, and they really feel for you.
センターでは、他のお母さんたちもその気持ちを知っていて、本当に親身になって相談に乗ってくれます


これなら、確実に同情の気持ちが伝わりますし、簡単ですね。


"feel for you"が使える状況を考えて会話文を作ってみましょう。できたらコメント欄で送ってね。


明日は、「そういうお約束でしたよね。」です。
読んでね。

Englishラボのらぼでした。