らぼのEnglishラボ

会話やライティングに役に立つ英語表現を様々な角度から紹介しています。

1521. ワンランク上の表現にする英語[31]---知っている単語を違った意味で使う。

今日は、「ワンランク上の表現」31回目として、短いフレーズで言える、知っているとお得なフレーズを3つお届けします。


まず、3つ日本語を挙げてみますから、どのような英語の単語を使ってどのように伝えるか、考えてみてみてください。



① 今が底値なんじゃないかな。


② 信念を曲げたら終わりだぞ。


③ 偶然じゃないよ。



もちろん、会話の流れによって様々な英語表現があると思いますが、今回のポイントは次のようにしました。



【ポイント】見たことのある単語でワンランク上の表現ができる!


見たことのない単語は、人で言うと"stranger"のようなものです。一体何者なのかさっぱり分からない。


そうした人と仲良くなるのは結構な時間と気遣いが必要かもしれません。


しかし、どこかで見たことがある、意味を知っているという単語は、ちょっと安心できるでしょう。


では、①の日本語表現から始めます。


① 今が底値じゃないかな。


使うのは、"I think"と"due"と、"turnaround"です。


"due"は形容詞で、"be動詞"の後に置いて、次のような意味で使います。(ロングマンを参照しています。)


expected to happen or arrive at a particular time
起ると期待されている、あるいはある時間に達する


Your car is due for its annual service.
お車が定期点検の時期になっております


「底値」には、"turnaround"(通常単数で使います。)を使っています。普通、"turnaround"は、「方向転換」、「振り返り」という意味で使いますが、グラフをイメージすると、下がっていたものが、上向きになる、つまりグラフの方向が変わる、という意味で"turnaround"を使って、日本語にすると「底値」という表現になるわけです。


「今が」は"now"を付けてもいいですし、現在形で言えばなくてもいいと思います。


I think it's due for a turnaround.


と表現できました。



② 信念を曲げると終わりだよ。


"compromise"と、"be lost"を使ってみましょう。


"compromise"は、「妥協する」という意味だということをご存じなら、


to do something which is against your principles and which therefore seems dishonest or shameful
自分の主義主張に反することをし、そのために、不誠実、あるいは、恥ずべきことのように思えること


というイメージもあることを考えて、使ってみましょう。


「終わりだ」は、言いたいことは、「どうしていいか分からなくなるぞ」といったニュアンスなので、"be/get lost"で表現すればピッタリな感じがします。


こう考えると、次のように表現できます。


As soon as you compromise your beliefs, you are lost.



③ 偶然じゃないよ。


「偶然」のところで、"happen to"や、"coincidence"を思い浮かべますか?
その方法もあると思いますが、


"accident"が使えます。


It was no accident.

"accident"は「事故」でよく使われていますが、"by accident"は、「偶然にも」ですね。次のような意味です。
可算、不可算の両方あります。


something that happens without anyone planning or intending it
誰も計画や意図を持たずに起こるもの


"no"は強い否定です。"not one or not any”のことで、冠詞の代わりに可算名詞、不可算名詞の前に置いて使います。


There is no food.   食べるものがない。


There is no accident.
は、
「偶然じゃないよ。」のほかに、
「こうなる運命だったんだよ。」
「なるようになったまでだよ。」
「これで当たり前でしょ。」


など、ニュアンスを汲んでいれば色々な日本語表現ができますね。


It is no accident that ~.は、"It"が"that"節の内容を受けた「仮主語」になっています。


It is no accident that men fill most of the top jobs in nursing, while women remain on the lower grades.
看護の世界では、男性が上位職のほとんどを占め、女性が下位職にとどまっているのは偶然ではありません。(意図されたことです。)



"It was no accident me finding you."
僕が君を見つけたのは偶然なんかじゃない。


という台詞で始まる、トレイシー・バードの"The Keeper of the Stars"は、カントリーの名曲!カラオケで歌うと英語の発音の練習になるばかりか、きっと彼女のハートがつかめます!最初にでてくるのが、"It was no accident...."だから聞き逃さないでね!



Tracy Byrd - The Keeper Of The Stars (Official Music Video)




今日のポイントの中に出てきた単語を使って、短文や会話文を作ってみましょう。
できたらコメント欄で送ってね。


明日も、ワンランク上の表現です。
読んでね。

Englishラボのらぼでした。