らぼのEnglishラボ

会話やライティングに役に立つ英語表現を様々な角度から紹介しています。

1627. ワンランク上の表現にする英語[41]--- 会話のレベルを上げる一言。

相手の言ったことを踏まえて、まずは一言で相手の言った内容に反応し、それから自分の言いたいことを伝えれば、会話がとても自然になります。


"Well..."
"Let me see..."
"Look..."
"You know..."


からワンランク上を目指したい方がすぐに使えるひとことを11パターン、厳選しました。



【ポイント】まずは、相手の言っているフレーズを聞き取ること。


会話で必要なのは、まずは相手が言っていることを理解できる力です。相手によって話し方が違いますから、適当に返さず、分からなければ遠慮なく聞き返しましょう。


簡単な例を挙げながら、会話力をワンランク上げるひとことをご紹介します。


1."Team effort."


"This project couldn't have been successful without you."
君がいなかったらこのプロジェクト、成功しなかったよ。


と言われて・・・。


「みんなのお陰。」
    ⇓
"Team effort."




他のところは替えずに、"without you"のところを、"without team effort"にしただけでも、


「チームみんなのお陰よ。」という内容が伝わります。



2."Not to me."


"This accident can happen."  
こうした事故は起こるものさ。


と言った相手に・・・。


「私にはあり得ないの。」
  
"Not to me."  


「私は例外。」/ 「それは私にはない。」などの日本語表現にもなるでしょう。


相手が、"This accident can happen to everybody." という意味で言ったことに対して、
"to everybody"のところを、"to me"にして、否定文をつくる"not"を前に置いた形で、


"This accident can't happen to me."  


 の省略形です。


"happen"だけでなく、"to me"がつくものに応用できます。



3."Could be."


"If I told him the truth, he would be angry."
彼に真実を話したら、怒るだろうな。


に対して・・・。


「かもね。」/「あり得るな。」
  ⇓
"Could be."    


本来、仮定法で使われる助動詞の過去形の部分だけを使って、「だろうな」、「ありうるな。」という可能性をこめた言い方で返しています。



4."I wish...."


"(Are you) coming to the party?"  
パーティーに来る


と聞かれて、無理だなと思っている時に・・・


「そうしたいとは思ってるんだけどさ。」
  ⇓
"I wish...."    




I wish の後は、仮定法になります。


I wish I could come to the party.
いけるといいんだけどね。


そう願っているのだけれど、そうならないかもしれない可能性が大きいことが伝わります。


I wish I could help you.  力になれればいいのだけれど。



は、できないことに対する申し訳なさがやんわりと伝わります。




5."I did."
 
先生:"Who did this?"  誰がやったんだ?


  生徒A: "I did."       僕です。   
  生徒B"No. I did."  いえ、私よ





やったことが悪いことなら、やった人をかばうために、自分がやったことにする言い方が、"I did."
そのことに対して、友人がかばってくれていることを察して言うのが、"No. I did."になります。"No"のところは、カンマではなく、ピリオドになります。
        
悪いことばかりではなく、良いことにも使えます。そのときは、「私がやったのよ。」と自分がやったことを強調することになります。



6."I was there." / "Been there."


"I'm not motivated."   やる気が起きなくてさ。


長い時間をかけて練習してきた舞台のオーディションに落ちてから、全くやる気を失ったという友人に・・・。



「俺もそうだったよ。」/ 「分かるよ、経験済みだから。」
     ⇓
"I was there." / "Been there."



"Me, too."だと、現在自分もやる気をなくしているということになってしまいますね。
"I was there."や、"Been there."は自分もそういうことがあったけど、立ち直ったんだということが伝わります。
"Been there."は、"I have"を略しています。


"Been there, done that."と言うこともあります。どちらも、「経験済み」という意味ですが、違う言い方を重ねています。





7."Technically."
 
 "The two countries are still at war." 「その国はまだ戦争状態だよ。」


に対して、次のように言いたいとき・・・。


「(実際は)そういうことにはなってるんだけどね。」
「(そういうことなら)確かに。」
「厳密にはね。」

  ⇓
"Technically."


「技術的に」という表現で使われる以外に、相手の言ったことに対して、ひとこと、"Technically."または、"Technically, yes."というように文頭に置いて使うといいです。


ロングマンの説明には次のように書かれています。
"technically"
according to the exact details of a rule or law
規則や法律の正確な細部によると



8."Done?"
 
"Have we done with this?"
これでいいでしょうか?


これは、次のひとことで伝わります。


「いいよね?」
  ⇓
"Done?" 


相手に確認するひとことです。


"Done?"に対しては、"Done!"と答えるといいです。




9."Which means?"
 
"I won't take that offer."   (他の人が提示した)そのオファー、断るよ。


それなら、自分のオファーを受けてくれるのかな、と思った時に・・・。


「ということは・・・。」
   ⇓
"Which means?"


この"which"は「どの」という意味の疑問詞ではなく、関係代名詞です。
相手が言った内容全体を、"which"という代名詞で受けています。「そのことの意味は?」つまり、「それって・・・」と言った感じで相手に詳しい説明を求める時に使います。


"Speaking of which,"の、「そのことといえばさ」と言って、後を続けるのも、同様の関係代名詞のwhich"の用法です。



10."Until now."
 
"I have never lost a match."    試合には負けたことがないんだ。


相手が現在完了で言ったときに付け加えると、


「それももう終わり。」/ 「それは今までの話。」


    ⇓
"Until now."


というように使います。


相手が現在完了で、「今までずっと~だった」という内容のことを言ったことに対して、
"until now"(今まではね。→それもここまでよ。)ということを伝えるひとことです。



11.  "Not necessarily."


”necessarily"だけだと、「必然的に」という副詞ですが、"not necessarily"となると、「かならずしもそうではない」ということになり、このひとことで、相手が言ったことが必ずしも真実ではないということを表す言い方になります。


マクミランに次のような例が載っています。


‘It’s cheaper to buy an apartment than a house.’ 
一軒家よりアパートを買った方が安いよ。



「必ずしもそうとは言えないでしょ。」
   ⇓
"Not necessarily."






今日挙げたひとことのどれかを使って、会話文を作ってみましょう。できたらコメント欄で送ってね。今日挙げたもの以外でも構いません。



明日は、「」です。
読んでね。

Englishラボのらぼでした。