らぼのEnglishラボ

会話やライティングに役に立つ英語表現を様々な角度から紹介しています。

1650. 太らせる以外何もしてくれなかったにゃん。

Scenario: 飼っている猫が可愛すぎて、おねだりされるといつもおいしいキャットフードをあげてしまう。猫は私のことを餌をくれる人としか見ていないようだが、それでも可愛いので、寄ってくるといつも餌をあげている。当然ちょっと太り気味になってしまった。どうも、この頃こう言われているような気がする。


「太らせる以外何もしてくれなかったにゃん。」



"What have you done but make me fat?"



【ポイント】接続詞"but"の使い方を増やそう。


前置詞の"but"にも「~以外」という意味がありますが、今日のフレーズの後半の"but"は接続詞です。日本語表現では、「~(する)以外」となりますが、日本語表現でこの用法を説明するのはとても難しいです。


「しかし」という日本語表現になる以外の接続詞"but"の用法を整理します。(ウェブスターを参照しています。)


①  except for the fact that 節 として使われる


「~という事実以外に」という意味になります。


今日のフレーズは、前と後ろの節の主語が同じなので、後ろの節では省略されています。
後半は、動詞が現形なので、何らかの助動詞が省略されていると考えられます。何らかの助動詞が入ると考えられます。今日のフレーズの場合は、強調の"did"だと思います。


What have you done? +but+ you (did) make me fat.
何かやってくれた?+私を太らせたという事実以外に。


② used after a negative


前に否定語がある場合、接続詞の"that"が"but"に替わります。


There is no doubt but he won.
彼が勝ったことは間違いない。


③  "instead 主語 must"の意味で用いられる。


What can we do but(=instead we must) sit and wait?



We must not complain about the problem, but (=instead we must) put it right.
問題に文句を言うのではなく、それを正さなければならない。


④ "unless (if not)"の意味で用いられる。


上の③の最後の例文は、次のようにも解釈できます。


We must not complain about the problem, but (=if we cannot) put it right.
もしそれをたださないのなら、文句を言ってはならない。


前と後ろの節の主語が同じなので、後半の主語と助動詞を省略して2つの文をつないでいる感じです。



③の最初の例文である
What can we do but sit and wait?
は、上のどれにも当てはめても表現できます。


やってみます。


①に当てはめる。 座って待つということ以外に何ができる?
②に当てはめる。 (前半を否定的な文ととらえて)座って待つ以外何もできないでしょ?
③に当てはめる。  我々に何ができるのか?何もできなければ、座って待たなければならない。
④ に当てはめる。 もし座って待つことができなければ、我々には何ができるというのだ?


と言った具合です。ですから、どれか一つの文法を当てはめようと考えずに、"but"の後ろの主語が前の主語と同じなら、その後に何らかの助動詞のニュアンスを感じながら、それを省略し、原形を使えばよい、と思います。


"but"には前置詞の用法もありますが、それはただ、名詞を続けて「~以外」とすればいいので、また、別のフレーズをご紹介するときに説明しますね。


日本語表現が「しかし」とならない、接続詞の"but"を使った表現を入れた会話文を考えてみましょう。
できたらコメント欄で送ってね。


明日は、「数え間違いかもよ。」です。
読んでね。

Englishラボのらぼでした。