らぼのEnglishラボ

会話やライティングに役に立つ英語表現を様々な角度から紹介しています。

1754. その後はドミノ倒しだった。

Scenario:。ある国で山火事が頻発し、長く続く空気汚染が近くの街まで広がった。空気汚染のために道路では事故が増え、また呼吸器疾患を訴える人も増えたため、病院は患者であふれかえった。薬が足りなくなって、重症化する人が増え、命の危険さえ出てきた。近所の人たちがその恐ろしさをこう言って語っていた。


「その後はドミノ倒しだった。」





"That started the dominoes falling."




【ポイント1】「ドミノ」とは?


「ドミノ」とは、"domino"と書きます。英語で"o"で終わるスペルの複数形は"-es"を付けます。"tomatoes"、"potatoes"のように。


"pianos"
"photos"


などは、"-s"だけしかつけませんが、それはその単語が本来の単語の短縮形である場合に見られます。
です。
"pianos" ⇒ "pianofortes"
"photos" ⇒ "photographs"


"domino"は可算名詞で、次のようなものです。(ロングマンより)


one of a set of small flat pieces of wood, plastic etc, with different numbers of spots, used for playing a game
木やプラスチックなどの平らな小片のセットの1つで、さまざまな数の斑点があり、ゲームをするために使用されるもの


「ドミノ倒し」という表現では、"a domino effect"という言い方があります。


a situation in which one event or action causes several other things to happen one after the other
ある出来事や行動が、他のいくつかの物事を次々と引き起こす状況


As top-tier schools are forced to become less selective, there will be a domino effect.
一流校が選抜制の縮小を余儀なくされれば、ドミノ倒しとなるでしょう。




【ポイント2】"start"の後に動名詞がくる場合。



"start"は、自動詞(始まる)と、他動詞(~を始める)の両方の使い方ができますが、今日のフレーズでは、「そのことが複数のドミノが倒れることを始めさせた。」という表現になっています。


"start"が、「~することを始める」という意味になる場合、"start to ~"(不定詞)でも、"start ~ing"(動名詞)でも意味は変わりません。


ただ、今日のフレーズでは、


"dominoes"が"falling"の動詞の主語なので、文法上では、"dominoes' "と右肩にアポストロフィーが付いて所有格を作ります。


しかし、この「所有格」は、前の動詞(この場合は"started")の目的格になることが多いです。


I started his studying English.  ⇒ I started him studying English.


この場合の日本語表現は、
「私が彼に英語の勉強を始めさせた。」のようになります。


したがって、今日のフレーズの日本語表現は、


「そのことが複数のドミノが倒れることを始めさせた。」
    ⇓
「そのことで複数のドミノが倒れ始めた。」
    ⇓
「その後はドミノ倒しだった。」


になりました。


ロングマンには、定型として、


"start somebody doing something"


と記載されています。



What Kerry said started me thinking.
ケリーが言ったことが私を考えさせ始めた

ケリーが言ったことで、私は考え始めた


この場合は、動名詞の代わりに不定詞を持ってくることはできません。


× What Kerry said started me to think.



"start somebody doing something"の形を使って、会話文を作ってみましょう。
できたらコメント欄で送ってね。


明日は、「立ちション禁止ってことよ。」です。
読んでね。

Englishラボのらぼでした。