らぼのEnglishラボ

会話やライティングに役に立つ英語表現を様々な角度から紹介しています。

1912. 話がそれています。

Scenario: アメリカでの野球賭博事情についてスポーツコメンテーターが説明していた。しかし、アメリカで活躍する選手の通訳が逮捕されたということで、話がすぐに個人的な噂のほうに流れてしまっている。司会者がその度に次のように言っていた。


「話がそれています。」





"You're way off the track."



【ポイント1】"track"を使った様々な表現


今日のフレーズにある、"be/get off the track"とは口語で次のような意味です。


get off the track
to begin to deal with a new subject rather than the main one which was being discussed
話し合われていた主要なテーマではなく、新たなテーマを扱い始めること


😀 "the"がないものもあります。


日本語表現では、


話がズレている
話が違う方に行っている
話が(横道に/明後日の方向に)それている
話が的外れだ


などのようになります。


"track"は、車の「トラック」(truck)ではなくて、陸上競技などのコースを表す「トラック」で、「線路」のことです。またアメリカ英語で、"track 2"と言えば「2番線」のことです。


「決められたコース」のイメージから、今日のフレーズのように、


"off the track"ばかりでなく、


"on the right/wrong track"
to think in a way that is likely to lead to a correct or incorrect result
正しい、あるいは間違っている結論になりそうな感じで考えること


や、


"keep/lose track of somebody/something"
to pay attention to someone or something, so that you know where they are or what is happening to them, or to fail to do this

誰かや何かがどこにいるのか、彼らに何が起こっているのかを知るために注意を払うこと、あるいはそれを見失うこと


という言い方もあります。


"tracker"「トラッカー」という言い方は、「~トラッカー」という言い方で日本語としてもよく聞くようになりました。


"tracker"
someone who follows and finds other people, especially by following the marks that they have left on the ground
人を尾行して見つける人、特に人が地面に残した跡をたどって尾行する場合。
(😀最近のITの発達で、人以外で使われることも多くなりました。)


様々な"track"の使い方をロングマン、ケンブリッジから挙げます。


We’ve had the test results and it shows we’re on the right track.
テスト結果が出たが、正しい方向に進んでいるようだ。


Don’t get off the track, we’re looking at this year’s figures not last year’s.
話をそらさないでくれ。昨年ではなく今年の数字を見ているのだ。


My sister’s had so many jobs, I can’t keep track anymore.
姉の仕事はたくさんあって把握しきれない


I just lost all track of time.
時間が経つのを忘れてしまった。


She felt that her life was going off track, that she'd made the wrong choices.
彼女は自分の人生が道をはずれ、間違った選択をしてしまったと感じていた。


You haven't quite got the answer yet, but you're on the right track.
まだ答えは出ていないが、正しい道を歩んでいる


The sleep tracker records all sorts of details about your sleep.
スリープトラッカーは、睡眠に関するあらゆる詳細を記録する。




【ポイント2】"way"に副詞の用法がある


"way"には、次のような副詞の用法があります。


① very far
(遥かに)


way ahead/behind/out etc


のように使われます。

The other cyclists were way behind.

他のサイクリストはかなり遅れていた


She lives way out of town.
彼女は町からかなり離れたところに住んでいる。




⓶  by a large amount  
(大差で)


way above/below/past etc


の形で使われます。


Her IQ is way above average.
彼のIQはかなり平均より高い


Your guess was way out, he’s actually thirty-eight.
君の推測はかなりはずれたよ。彼は実は38歳なんだ。


We first met way back in the seventies.
私たちの最初の出会いは70年代にさかのぼります


The tickets were way more expensive than I thought.
チケットは思っていたよりずっと高かった
😀 副詞の"way"は比較級を強調するのに用いられることがあります。



⓷ very

アメリカ英語では、非公式に"very"の代わりに使われることがあります。


I think she’s way cool, man.
彼女、超クールじゃん!



"track"を使った会話文を考えてみましょう。できたらコメント欄で送ってね。


明日は、「今回はそれはなし。」です。
読んでね。

Englishラボのらぼでした。