らぼのEnglishラボ

会話やライティングに役に立つ英語表現を様々な角度から紹介しています。

233. ただじゃすまされないぞ。

Senario : 弟は中学生。どうも最近学校でいじめられているらしい。クラスにボス的な存在のヤツがいて、先日はその生徒に上履きを隠されて教室に入れず、また、教科書は貸したまま返してもらっていないそうだ。兄として、黙っているわけにはいかない。弟には、オレがひと言いってやるといって慰めた。


"He's not gonna get away with it."



「このままでは済まされないからな。」


ポイント1】英語表現では1通りの言い方ですむ表現でも、日本語表現にすると多数ある。


英語では、"get away" (逃げる)に、"with it"(それを持って)が続いているわけだから、 悪いことをしたまま、罪の意識なく平気な顔をしている人に、吐き捨てるようにして言う感じです。よく映画などでは、殴られて殴り返そうと思っていたところに、警察が来てケンカを止められ、その場を引くことになるようなシーンで聞きます。


日本語表現はどのくらいあるのか、挙げてみました。


覚えてろ。
忘れるなよ。
このままで済むと思うなよ。
ただじゃおかないからな。
ただで済むと思うなよ。
それでまかり通ると思ったら間違いよ。
そんなことでいいわけないじゃん。
そういうわけにはいかないから。
必ず仕返ししてやるから。
これで終わりなわけないじゃない。
これでチャラにしようって思ってもそうわいかないわよ。


などなど。。。。。


【ポイント2】"be going to"を「~するつもり」と訳せない時がある。


学校では、たいてい"be going to"を「~するつもり」と訳すか、「近い未来を表す」と教えます。それはウソではないです。ロングマンにも次のように出てきます。


"be going to do something"
a) to intend to do something

  何かをするつもりがある
(例)
I’m going to tell Dad what you said.
あなたが言ったことをお父さんに言うわよ。


b) used to talk about what will happen in the future
将来におこることについて話すのに使われる言い方
(例)
It’s going to rain later.
後、雨になるでしょう。


今日の例文ようなセリフが出てきたら、「彼はこのまま逃げおおすつもりはない。」となってしまって、彼は申し訳なく思っていて、償いをしようと思っている、ということになってしまいます。


「近い将来」を表すとなったら、「彼はこのまま逃げてしまうのではない。」となって、まだ何かするのかな、という感じがします。


実はこのように、3人称を主語にした"be going to"が会話で頻繁に使われているのです。学校文法では実用的とは言えません。。。


そこで、Englishラボのらぼ的に考えますと。。。


"be going to~"を、"be going"+"to不定詞"と分けてみよう!
です。


“be going”は、ロングマンに次のように出ています。


"be going"
informal   to be available

口語  できるということ
(例)  (太字もロングマンのままです。)
Are there any jobs going at the café?
そのカフェで仕事あるかなあ?(仕事ができる、ということ。)
Nothing was going to spoil a divine day for a Saturday hike.
土曜日ハイキングの素晴らしい一日を壊す(壊せる)ものは何もなかった。
Who was going to stop and talk to a young girl like me?
私のような若い娘を止めて話をしようとする(話ができる)人なんていなかった。


どの例文も、「近い将来」として扱おうと思えばできますが、その中にはやはり”available”のニュアンスが隠れています。ですから「できる」という日本語表現が可能なわけです。


ですから、”be going to”の扱いを、「つもり」と「これから起こること」と「可能性があること」の3つに分けたらどうかな、と思います。


Englishラボのらぼでした。