らぼのEnglishラボ

会話やライティングに役に立つ英語表現を様々な角度から紹介しています。

367. それは都市伝説だって暴かれた。

Scenario : いわゆる「都市伝説」を扱ったテレビ番組が人気だ。特に怪奇現象となると、恐いもの見たさもあって、つい見てしまう。ところで、番組の最後は結局同じパターンなのだが・・・。そしてナレーションはこうなのだ・・・。


「それは都市伝説だと暴かれました。」



"It was debunked as a suburban myth."



【ポイント1】"urban legends"は、「街を救うヒーロー」?


「都市伝説」って何ですか?と聞かれたらどうこたえますか?実は、定義を調べたのですが、広辞苑には載っていませんでした。ロングマンにも載っていません。"urban legend"の画像を見ると、なんと次のようなものも出てきます。



確かに、"legend"は「人物」と関係することが多く、スポーツで活躍する人が「レジェンドだ」と言われるのは、正しい用法です。


「都市伝説」は、"urban legend"を訳したものですが、その言葉を最初に造った人(Jan Harold Brunvand)は、ただ「本当かどうか分からないが、最近の人々の間で真実のように伝えられている話」という意味で使ったようです。「古い伝承」に対しての「現代の伝承」のことを指していたのです。


"urban"の定義が、"relating to towns and cities"(町や市に関連している---ロングマンより)ということなので、"urban legends"は「都市伝説」となるのですが、メディアが特別番組などで「都市伝説」をとりあげる際に、都会に起こる怪奇現象などを多く取り上げたので、元々この表現を作った人の意図よりは、「田舎」に対する「都会」のイメージを強くもたれるようになったようです。


ですから、日本でいう「都市伝説」は、実は英語にすると、他に,


"urban belief tales"
"urban narratives"
"modern legends"
"contemporary legends" 
そして、今日のフレーズの
"suburban myths"
もあり得るのです。


"suburban myths"にはどんなものがあるのか、下のサイトでたくさんでてきます。フリーメイソンや宇宙人に関する話もあって、楽しいですよ。





【ポイント2】"debunk"という単語について。


学生には、難しい単語をあえて使うより、知っている単語を正しく使うよう、言ってきましたが、今日のフレーズで、会話の中で、"reveal"や"uncover"ではなく、"debunk"を使っていたので、ニュアンスの違いを調べました。ロングマンからです。


"reveal"
to make known something that was previously secret or unknown 
以前は秘密だった、あるいは知られていなかったことを知らせること


(例)
He revealed that he had been in prison twice before.
彼は以前2回拘置所に入っていたことを明らかにした。


"uncover"
to find out about something that has been kept secret 
今までずっと秘密にされていたことを見つけること


(例)
Customs officials uncovered a plot to smuggle weapons into the country.
税関職員は武器を国内に密輸する手口を暴いた。


"debunk"
to show that an idea or belief is false
考えや信じていたことが偽りであったと示すこと


(例)
His claims were later debunked by fellow academics.
彼のいっていたことは後になって学内の同僚によって間違いだったと暴かれた。


今日のフレーズの場合、都市伝説は、別に隠されていたという訳ではないので、やはり"debunk"を使うのが正解ですね。
「暴く」という日本語の意味だけでは、分かりませんね。。。(^_^)


Englishラボのらぼでした。