らぼのEnglishラボ

会話やライティングに役に立つ英語表現を様々な角度から紹介しています。

494. それで他の候補者より有利になるかも。

Scenario : 知事選挙が近づいている。今回のコロナウィルス感染症対策では、現職知事がいち早く、休業で経済的苦境に立たされている中小企業に、現金支給を決めたので、それが評価されてこう言われている。


「これで他の候補者より有利になるかも。」




"It may give you an edge over the other candidates. "


【ポイント1】「端」だけではない、「エッジ」の色々。


英単語の覚え方は、人それぞれで違うと思います。学校では、テキストに「新出単語」として出ているので、まずその意味を調べてくるのが宿題でした。そして、「単語テスト」があって、覚えた通りの日本語の意味を書いていました。受験用の英単語集では、一語につき一語の意味が書いてあるものが人気でした。


Englishラボの英単語の覚え方は、それがありません。覚えなくていいからです。その代わりに、「出会う」、「使う」です。テストは無し。出会いを重ねると、そのうち覚えるから。その代わり、「読む」と「書く」の量を多くしなければなりません。それも、かなり。自分が知りたい「単語」に出会ったら、調べる。人間って自分が知りたいと思って自分で調べたものは、何となく覚えているものです。学習は苦しみでなく、発見の楽しみがある場所だから。。。


今日の"edge"は、日本語でも「エッジをきかせる」という風に使うことがありますね。


ロングマンで整理します。


the part of an object that is furthest from its center
   物体の真ん中から一番遠くの部分


  使い方
  ページの右端 → the right hand edge of the page
  森が終わるところ → the edge of the wood
  ベッドの端 → the edge of the bed
  葉っぱの端が巻き上がっている → A leaf curls at the edge.


② the thin sharp part of a blade or tool that cuts
   刃物とか切る道具の薄くて鋭い部分


使い方
鋭い刃が付いたナイフ → a knife with a sharp edge


 something that gives you an advantage over others
  他のもの(人)より有利にするもの
※"a cutting edge"という言い方でも使えます。


使い方 
Companies are employing more research teams to get an edge.
会社が先をいくためにさらにリサーチチームを雇っている。


The next version of the software will have the edge over its competitors.
そのソフトウェアの新バージョンで競合会社より優位に立てるぞ。


a quality in someone’s voice that makes it sound slightly angry or impatient
ちょっと起こってるとかイライラしてるように聞こえる声の感じ


使い方
There was an edge of hostility in Jack’s voice.
ジャックの声の端々に敵意が感じられた。


Desperation lent an edge to her voice.
必死の想いが彼女の声の端々に現れていた。


a special quality of excitement or danger
特別な感じの興奮や危険


The school’s campaign has been given an extra edge by being filmed for television.
その学校の広報活動がテレビで報道されて、さらに盛り上がった。


日本語で「エッジが効いている」というときは、どういう時に使っているでしょう?
こちらに丁寧な説明があったので、転記します。


エッジが効いている、エッジの効いた - 日本語を味わう辞典(笑える超解釈で言葉の意味、語源、定義、由来を探る)

 エッジが効いている、または、エッジの効いたは、英語の俗語的表現edgeyあたりから来ていると思われるが、「エッジ(edge)」は刃物の刃を意味する。「エッジが効いている、エッジの効いた」とは、言い換えれば「先鋭的である」とか「とんがっている」にあたり、刃物の先のように流行の最先端を行き、ぎらぎら光る刃のように個性が際立っており、鋭い刀のように周囲の人に脅威や抵抗感を与える存在について言い表した言葉である。つまり、他者に対して「古くさいおまえらとはつきあっていられない」という態度がみえみえの「いやなやつ感」たっぷりの存在について評した言葉。最先端で個性が際立っていても、まったりしていて、親近感のある存在については「エッジが効いている」とか「エッジの効いた」などとは言わない。


【ポイント2】 "the others"と"others"の区別をしよう。


定冠詞がつくだけで違うニュアンスになる例です。


"the others" → そのほかの人(もの)
"others" → 他の人(もの)


「その」がつくだけで、範囲を限定しています。


「他の会社」→ other companies   自分以外の会社
「その他の会社」 → the other companies  何か特定の業界、もしくは地域を限定したうえでの「その他の会社」


もともと定冠詞は、「限定詞」ですから、範囲を特定するのです。


ニコール・キッドマンの"The Others"というホラー映画が、邦題が「アザーズ」になって、"the"が抜けてしまいましたが、映画をみると、"The Others"(ジアザーズ)とすべきだった理由が衝撃のラストで判明します。(ネタバレがあります。)



【違和感】洋館には家族以外の誰かがいる ≪アザーズ≫【映画紹介】【#スペアシアター】


Englishラボのらぼでした。