らぼのEnglishラボ

会話やライティングに役に立つ英語表現を様々な角度から紹介しています。

519. 職員室から呼び出しだよ。

Scenario : 授業中、寝てしまって先生に注意された。課題提出が遅れている。授業後先生にこう言われた。


「職員室まで来なさい。」




"You're wanted in the office."


【ポイント】"wanted"の本来の意味。


洋画などのシーンで、ポスターに人物の写真付きで、"Wanted"と書いてあまることがありますが、
"You/He/She are(is) wanted." のことで、「指名手配」のことです。
「行方不明」は、"Missing"になります。


この"wanted"には、大きく異なる2つの意味があります。
ロングマンから定義を引用しますね。


 someone who is wanted is being looked for by the police
   警察によって探されている人のこと



He is wanted for the murder of a teenage girl.
彼は10代の女の子を殺害したことで指名手配されている。


someone, especially a child, who is wanted is loved and cared for
 特に子供に使う場合、その子が愛されている、可愛がられているという意味



I never felt wanted by my parents.
私は親に愛されていると感じることがなかった。


ロングマンには、この2つの定義しか載っていませんでした。


しかし、ロングマンに次の例文を発見。


Mr. Bendiger, you're wanted on the telephone.
ベンディジャーさん、お電話です。


そして、日本語の英和辞書では、ほとんど「募集中」という意味でも使うと書いてあります。実際、日本で、従業員募集という意味で、"STAFF WANTED"と書いてある場合が多いです。


アメリカで多いのは、


"HELP WANTED"です。"HELPER WANTED"はありません。




今日のフレーズも、人を主語にしているわけですが、こう言われただけで(実際警察からのお尋ね者でなくても)「自分が何か悪いことをしたのだ」ということが分かります。


そして、先生から言われれば、「職員室に来なさい。」になりますし、
友達から言われれば、「職員室から呼び出されてるよ。」という日本語になります。


これも状況次第です。


ネイティブの中に、"You're wanted on the phone."の意味を、"Someone is chasing you."(誰かが君を追っている。)ととらえている人がいました。ジョークか・・・?


ロングマンには、日本語訳はついていないものの、"wanted"が電話のとりつぎの例として出ているわけですし、ジョークをわざわざ載せているとも思えません。多分、ジョークではなく、電話のとりつぎとして定着した言い方になっているのだと思います。


でも、らぼは一応、電話をとりつぐときは、"A call for you."にしておこうかな、と思います。


Englishラボのらぼでした。