527. キャンセルしちゃったほうがいいよ。
Scenario : 半年前からライブコンサートのチケットを買っていたが、コロナのためにそのコンサートが延期となっていた。ここのところやっと非常事態宣言が解除されて、日常が戻りつつあり、コンサートの日程変更開催のお知らせが来た。マスクを付けて、大きな声を出さないというのが参加の条件だ。どうしようか迷っていたら、友人がこう言った。。
「キャンセルしちゃったほうがいいよ。」
" We might as well cancel it."
【ポイント】"might as well"の成り立ちを考えてみる。
高校で、"might as well"という言い方を習ったのを覚えていますか?
助動詞のところで、最後の方に「慣用的な言い方」として出てきたか、重要構文のところで暗記させられたか、でしょう。
そのときは、「何で"might as well ~」が「~したほうがいい」ってなるんだ?と考える余裕もなく、とにかく例文を丸覚えした記憶があります。もちろんそれで、正しく使えてたらいいんだけど。。。実際の会話では、そのときのシチュエーションや感情、ニュアンスなどで丸覚えだけじゃ正しく伝えることができないことがあるのよね。
今日のフレーズのある、"might as well"の成り立ちを理解すれば、うまく使えるようになります。文語表現っぽいですが、そうではありません。よく使います。
学校では、
「そんなものを買うくらいなら、お金を捨ててしまった方がましだ。」という例文でよく出てきます。
"Harvest"(桐原書店)のp.135にも載っていますよ。
You might as well throw your money away as buy such a thing.
となっています。気づきましたか?これは比較構文です。
比較構文のときは、as ~ asのかたまりで覚えるよりも、
as ~ / as ・・・
と離して考えた方が楽です。
He is as tall / as you (are tall).
彼は背が高い。 あなたがが背が高いのとおなじように。
と、後ろの"as"の前にスラッシュを入れて考えればいいと思います。
後ろの"as"は、「~のようにね」と比較対象をもってくるための「接続詞」ですから。
前の"as"は、副詞で、否定文のときは、次のように"so"に置き換えてもいです。
I don't sing so well as a singer. (歌手のようにうまく歌えない。)
(これも"Harvest"p.240にのっています。)
後ろの"as"は接続詞ですから、省略されているものがあります。
I don't sing so well / as a singer (sings a song).
比較は、同じこと(対象)じゃないと比べることにならないので省略されているのです。(as a singer doesとなっている場合もあります。)
だから、らぼは、比較構文の"as ~as"の前の"as"は「とても=very」の意味が隠れている副詞で、「とても」のニュアンスを持ちながら、後ろに比較対象が来ますよ~、という予告のような意味で、"as"になっているんだ、と考えることにしています。こうして組み立てるようになってから、比較が日本語で考えることなく簡単に言えるようになりました。
○ I have as many books as he(has).
× I have books as many as he. という間違いをする生徒に、比較の成り立ちを教えると、比較の間違いをしなくなりました。以来文法が好きになったそうです。
さて、"might as well"に返ります。
You might as well throw your money away / as buy such a thing.
比較の部分を消しちゃいました。
あなたお金をすてちゃうかもしれない それって、 そんなものを買うのと(十分同じ)じゃん。
"might"は仮定法で、「もし~なら」の気持ちが入ってきます。普通に「かもしれない」なら、"may"でいいのです。”may as well"もあります。"might"は"may"より推量の気持ちが強いって参考書にかいてあるのは、mightを使うと、「"If"(もし~)の話だけどね」、という気持ちが出るからです。
今日のフレーズで、その"If ~"の気持ちを入れてみましょう。
あなた、(もしコロナ感染が心配なら)キャンセルするのと、危険な中でコンサートに参加することと、痛みが同程度かもよ。
⇓
コンサートに参加する?キャンセルするのも同じくらい迷うでしょ。
⇓
(コンサートに参加して万一何か起るんだったら、)今キャンセルしちゃったほうがましでしょ。
⇓
「キャンセルしたほうがいいと思うけどなー。」
というところにたどり着くわけです。
だから、義務の"should"や警告の"had better"を使うより、何か比較対象が隠れている、というニュアンスが出るのです。
・・・と、らぼはとらえて"might/may as well"を使っています。
長い説明になってしまいました。少しは"Aha~!"と思っていただけましたでしょうか。
そういえば・・・
I like it, as well. (私もそれ好き。)=I like it, too.
ですが、"as well"だけに関して言えば、考え方が同じかも。
では、"Van Halen"の"JUMP!"を入れますから、"JUMP"の前に、"might as well"が入っているのを聞いてね。
(~するくらいなら)、ジャンプしちまえ!
って伝わってくる。
「何」(するくらいなら)なんだろうね・・・。想像が膨らむのがまた楽しい。
らぼは、「そんなことでクヨクヨしてるくらいだったら、ジャンプでもしてみろよ!」って励まされてる感じに受け取りました。
ヴァン・ヘイレンは2007年にロックの殿堂入りしたグループの名前です。キーボードの流れが好き。ギターのソロもすごい!(ライトハンド奏法というらしい。。。)
ヴォーカルのデイヴ・リー・ロス(David Lee Roth)の声が好きです。( ´艸`)
では、どうぞ。。。
俺は起き上がるぜ
落ち込ませるものなんてない
君は辛かったんだろ
俺だって色々最高に辛い目をしてきた
だから、君の気持ちはよくわかる
現実にたどり着くには、困難に堪えなきゃいけない
俺がここに立っているのが見えるかい?
俺は、レコードマシンに抵抗してきた
もっとひどいこともあったけどな
俺の言ってる事、わかるかい?
だから、ジャンプしちゃおう!
やれよ、ジャンプ!
(悩んでばかりいるんなら)ジャンプしたほうがいいぜ!
今日も元気出して行こう!って気になった?
Englishラボのらぼでした。
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